東方仗助2 ページ2
いきなりどうしたんだ？他の人には見えないみたいな言い方…
「見えますっすけど、どうしたんすか？」
『…！ｳｩ…ｳｯ…』
俺が見えると言った瞬間、少女は泣き出してしまった。
まじでどういうことなんだ！？お、俺悪いことしちまったかな？大丈夫なのか？
「だ、大丈夫すか！？」
『私ッ、幽霊なんです、はい。』
幽霊？
いきなり少女は自分が幽霊だと言い始めた。
そういえば、幽霊といえば…オーソン付近に杉本鈴美がいたな…鈴美さんも幽霊だし、幽霊の1人や2人おかしくないのか…？
鈴美さんとこの少女、なにか関係があるかもしれねぇ、聞いてみるか。
「幽霊？オーソン付近にも幽霊の女の子がいるんすけど、もしかして知り合いすか？」
『な、名前…』
少女は名前を聞いてきた。
やっぱり、なにか関係がありそうだ。
「杉本鈴美さんっす。知ってますか？」
『…あなたは……何者ですか。』
何故か怪しまれちまった…
結構警戒心が強めな子なんだなぁ〜
まあでも、俺にはこれくらいしか言えねぇな。
「1年B組の東方仗助っす。変わったことといえば…まあ、不思議な能力が使えるって感じっすね。…で、杉本鈴美とどういう関係なんすか？」
しまった、ちょいとしつこく聞いちまったか？
少女は辛そうな顔をしてこう言った。
『…昔は、大切な、友達でした。』
「…そうか。」
それが聞けただけで十分だ。
これ以上話させるとまた泣き出すかもしれねぇから、今日はこの辺でいいか。
俺は少し申し訳なくなった。
『あ、あの、鈴美ちゃんに、よろしく、言っておいてください…』
「分かりましたっす。」
まさか少し散歩しただけでこんな大きな発見があったとは驚きだぜ…
…また来たいな。
俺はそう思った。
なんだかこの場所は落ち着くような、暖かい気持ちになる。
心地いいっていうのか？
「あの、ここってなんか心地いい感じするし、また来てもいいすか？」
『うん。』
よっしゃー！
俺は少女にまたな。と言い、家に帰った。
「あっ！名前聞くの忘れた〜」
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作者名：みなみな美奈紀 | 作成日時：2022年9月16日 0時
