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2度目の初陣 ページ21

まずは私自身が死なぬように。
そしてなるべく周りが犠牲にならないように。

2度目の初陣が、幕を開けた。



デノン「意気込んだのにも関わらず、あっという間に補給地点まで着くとはな」

コット「全くだ。それにしても今回は遭遇する巨人の数が異常に少ないな。前回が異例だったとはいえど、右翼前方の俺達がこんなにも出くわさないなんてこと、あるのか?」

デノンさんとコットさんの会話を聞きながら、ガスの補給を行う。開門して壁外に出てから、前回よりも明らかに信煙弾の数も少なければ、一体とも巨人と遭遇をしないまま、補給地点兼巨人捕獲作戦実行場所である巨大樹の森へとたどり着いた。

そんなことがあるのかと問われれば、まだ経験がない私に断定的な事は言えないが_2人の会話を盗み聞くにかなり異例らしい。

リヴァイ「…俺はエルヴィンとハンジの所に行って巨人捕獲作戦の確認をしてくる。もしなにかあった時の班の指揮は、__A、お前に任せた」

補給を終えたリヴァイさんが、私達班員のところに来てさらりと言ってのけた。

「え…私でしょうか」

リヴァイ「あぁ、任せたぞ」

そのままリヴァイさんは身を翻して行ってしまった。緑のマントが風にはためく。

デノン「まぁ、一番冷静に客観的に動けるのは圧倒的にお前だからな」

コット「異論はない。…任せた」

2度目とは言え、一応新兵である私に班の指揮権を託すなど想像もしておらず、肩の荷がぐっと重くなった気がした。

「…了解です」

補給を終え、しばらくするとリヴァイさんが戻ってきて詳しい作戦を私たちに告げた。

リヴァイ「もうすぐ囮班であるミケ達が作戦を開始する。お前らは入り口に行き、森に入ってきそうな巨人と奇行種だけ片付けてくれ。それ以外は応戦する必要はない。
…俺はハンジ達の方につく。現場の指揮は代わらずAに任せる」

命を受けた私達は、指示通り巨大樹の森の入口付近へと立体起動で移動していく。やがて作戦開始の、緑の信煙弾が上がった。

木の下には小さなものから大きなものまで、巨人がうじゃうじゃと私たちを食べようと手を伸ばしてる。出来ることならこのまま引き付けておくだけで終わりはしないだろうか。そう願いつつ、作戦が無事に終了することを祈る。

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作者名:みみみみみ | 作成日時:2022年9月29日 19時

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