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幼馴染み 俊哉ツアー編 4 ページ9

Asaid


なっちゃんの家に着くと、部屋着を借りてシャワーを済ませた。




リビングに入って、なっちゃんに声を掛けた。




「なっちゃん、シャワー有り難う。
お先にごめんね。」




ソファーに座りボンヤリしていたなっちゃんが、私の声に反応した。




菜月「う、うん。
・・・私も入って来ようかな。」




そう言うと慌ててソファーから立ち上がり、なっちゃんはリビングから出て行った。




なっちゃんの様子が、明らかに何時もと違っていた。




「・・・どうしたんだろう。」




心配のあまり思わず口から溢れた言葉。




なっちゃんは、私にとって本当のお姉ちゃんの様な存在で大切な友達だ。




本当は直ぐにでも聞きたいけれど、なっちゃんから話して欲しくて聞きたい気持ちを我慢した。




私がさっき買って来たお摘まみやお酒を用意していると、シャワーを終えたなっちゃんがリビングに入って来た。




菜月「ごめんね、準備してくれたんだ。」




私にそう声を掛けると、テーブルの前に直に座った。




「此方こそごめんね。
勝手にお皿とか出しちゃった。」




グラスを運び終えると、私もなっちゃんの前に腰を降ろした。




冷えたビールをグラスに注いで、二人で乾杯をした。




「「今日も1日ご苦労様でした。」」




グラスを合わせ口をつけた。




仕事の話、家族の話と食事中も話していたのに、なっちゃんが相手だと次々と話題には事欠かない。




そんな中、急になっちゃんが話すのを止めた。




驚いた私が、




「・・・なっちゃん?・・・何か有った?」




そう声を掛けると、




菜月「Aちゃんは・・・俊との此からの事、不安にならない?」




ポツリと小さな声が聞こえた。




「・・・俊くんとの事?」




菜月「・・・うん。
長い間離れてたりすると、心配にならない?」




なっちゃんはそう言うと、視線を落とした。




「心配だよ。・・・正直に言うと、心が揺れた事は何度も有るよ。
だって・・・俊くんの仕事はアイドルだから。」




菜月「そうだよね・・・」




「でも、好きだから・・・。
どんなに寂しくて不安でも、私は俊くんと一緒に居たい。」




この気持ちが有るから、私は我慢も出来るし頑張れる。




菜月「・・・そうだよね。
一緒に居たいなら、頑張るしか無いよね。」




なっちゃんの言葉で、なっちゃんが悩んでいる事が見えてきた。

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作者名:紅廉 | 作成日時:2018年11月20日 20時

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