幼馴染み 俊哉ツアー編 5 ページ10
Asaid
なっちゃんの彼氏の圭太君は、研修や出張が多い仕事に就いている。
「圭くん、また長期出張なの?」
なっちゃんに聞いてみた。
菜月「そんなの何時もの事だから。」
"やっぱり何か有ったんだ。"
答えた時のなっちゃんの様子で、何か有ったんだと確信した。
確かに圭くんは、今までだって研修や出張ばかりで、此方に居る事の方が少なかった。
「何が有ったの?」
私の問い掛けに困った様に笑うなっちゃんが、心配で堪らなかった。
どうやって話そうかと悩んでいたなっちゃんが、ゆっくりと話し始めた。
菜月「実は圭太・・・海外赴任の話が有るらしくて・・・。」
「・・・海外?」
菜月「うん・・・シンガポールだって。」
困った様に笑うなっちゃんを見て、胸が締め付けられた。
「・・・一緒に行くの?」
菜月「・・・悩んでる。
圭太は何も言わないから・・・終わりなのかもしれない。」
「なっちゃん・・・。」
思いがけないなっちゃんの言葉に、なんて声を掛ければ良いのか分からなかった。
菜月「だって私達・・・結構長く付き合ってるんだよ。
それなのに圭太は・・・何も言ってくれない。」
寂しそうにしているなっちゃんを、私は思わず抱き締めた。そして、
「なっちゃんは、どうしたいの?」
そう声を掛けた。
菜月「・・・別れたくない。」
「だったら、正直にそう言えば良いと思う。」
心配性の私を、何時も明るく励ましてくれるなっちゃん。
なっちゃんが圭くんに付いて行く事になるれば、私は寂しくなるけれど、なっちゃんの幸せの為には、背中を押すのが私の役目だよね。
「なっちゃん、お願いだから自分に正直になって。」
私がそう言うと、一瞬目を閉じ深く息を吐いたなっちゃんが、
菜月「・・・有り難う。
やっぱり私、圭に付いて行く。」
私を真っ直ぐに見て言うなっちゃんは、凄くカッコ良かった
心が決まってスッキリしたのか、何時もの笑顔のなっちゃんと二人、色んな話を朝までした。
いつの間にか眠ってしまったみたいで、目を覚ますとブランケットが掛けてあった。
ゆっくり身体を起こし周りを見渡すけど、なっちゃんの姿が見つからない。
「あれ、なっちゃん?」
寝室で寝ているのかと思い、なっちゃんの様子を見に行こうと立ち上がろうとした時、ドアが開いた。
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作者名:紅廉 | 作成日時:2018年11月20日 20時