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幼馴染み 健永ツアー編 6 (訂正有り) ページ43

Aside


玄関のドアを開けると、キャップとマスクをした健永が立っていた。




健永「遅くなってごめん。」




玄関に入るなりそう言うと、私を引き寄せ抱き締めた。




久し振りに香る、大好きな人の匂い。




私もそっと彼の背中に、腕を回した。




「お帰りなさい。」




私がそう声を掛けると、




健永「ただいま、A。」




大好きな声が、私の名前を呼んでくれた。




「お腹空いてない?」




そう声を掛ければ、




健永「一応食べたけど、軽く何か食べたいな。」




きっと健永は、そんなにお腹は空いてない筈。




優しい健永は私の様子から、何か用意をしている事を感じ取ったんだと思う。




私も長い付き合いだから、色んなパターンの料理を用意しておいた。




「直ぐに準備するから、シャワーでも浴びてくる?」




健永「そうさせて貰おうかな。
その為には先ずは靴を脱いで、上がってからかな。」




そう言うと健永は、可笑しそうに私の顔を覗き込んだ。




「ごめんね。
ずっと玄関に、立たせたままだったね。」




私達はお互いに回していた腕を外すと、健永に導かれる様に手を繋いだまま、リビングに向かった。




リビングに入ると、健永は何時もの場所に荷物を置いた。




「着替えは、何時もの所に置いて在るからね。」




私が声を掛けると、




健永「大丈夫、分かってるよ。」




そう返事をして健永は、バスルームに向かった。




優しい健永の要望に答える為に、夕食用にテーブルに並べていた料理を、明日の朝食用にと準備していたベーグルサンドとホットココアに変える為の準備を始めた。




丁度用意が出来たと頃に、健永がシャワーを終えてリビングにやって来た。




健永「有り難う、A。
何時も俺の為に、色々と準備してくれて。」




健永は何時もの席に座ると、私にそう声を掛けた。




私は自分のマグカップを手に、自分の席に腰を降ろした。




「健永は、何も気にしなくて良いの。
私が好きで、やってる事だから。」




私はそう言って、ニッコリと笑って見せた。




健永「Aは何時もそう言ってくれるけど、俺に合わるのが大変だって、ちゃんと分かってるから。」




そう言って、頭を下げた。




「お願いだから、健永が頭なんて下げないでよ。
私が、楽しんでしてる事なんだから。」




そう言って慌てている私を見て、健永は嬉しそうに微笑んだ。

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作者名:紅廉 | 作成日時:2018年11月20日 20時

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