私の幼馴染みその後３ (ページ4)

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幼馴染み太輔ツアー編１４ページ4

太輔said

春菜からのLINEに一安心して、お礼の言葉とスタンプを送った。

携帯をテーブルに置きソファーに座ると、ふとカレンダーが目に入った。

そう言えば、もう少しで俺の誕生日が来る。

Aと付き合い始めてからは、毎年お互いの誕生日は一緒に過ごしてきた。

俺の家でプレゼントを渡しケーキを食べると、一緒に観たいＤＶＤを観て、お互いを感じながら一緒に眠りに付いていた。

お互いの誕生日は、毎年そうやって過ごしてきたけれど、ここ数年は忙しさも有って、電話で"おめでとう"とだけ伝えると、お祝いは改めて時間が合う別の日にしていた。

特に最近は仕事と重なる事が多く、今年もツアー中と重なりに、やっぱり一緒に過ごせそうにない。

"またAに、謝らなくちゃいけないな。"

Aの事を大事にしたいのに、結局俺はAに我慢ばかりさせてしまう。

"ごめんな。"

無性にAの顔が見たくなって、携帯の中で笑う君に声を掛けた。

"俺はこの笑顔を守る為に、頑張ってるんだけどな。
結局、寂しい想いをさせてるのかな？"

我慢ばかりさせている様で、Aに申し訳無くなる。

だけど、Aを手離す事なんて出来ない。

それから数日後、渉とご飯を食べている時にその話をすると、

渉「太輔の気持ちは良く分かるよ。
俺達にとっては、共通の悩みだからな。
この前みっちゃんともその話したんだ。」

「・・・そうなんだ。
で、北山は何て言ってた？」

渉「みっちゃんがさ、
"俺欲張りだから、どちらも諦められない。
手離せないなら、頑張るしかないよな。"って、言うんだ。」

渉の言葉を聞いて、"北山らしいな"って思った。

「そうだよな。
大事なモノなら、頑張るしかないよな。」

渉「俺も、みっちゃんの話を聞いて思ったよ。
自分と相手を信じて、頑張るしかないって。」

俺達が自分の夢を追い掛けている以上、Aに寂しい思いをさせる事は有る筈。

それなら少しでも、寂しい思いをさせない様に頑張るしかないよな。

渉にだから話せる悩み。

その日は久し振りに渉とゆっくり話をして、美味しいご飯を食べて家路に着いた。

渉と話して、北山の思いを聞いて、同じ悩みを持って頑張っている仲間が居ることが分かって、俺の心は少し軽くなった気がした。

それから暫くして、俺にとって嬉しいサプライズが起こった。