幼馴染み 太輔ツアー編 15 ページ5
太輔said
今年のツアーが始まり、Aが来てくれるのは東京ドームだと聞いていた。
だけどAは、京セラにも来てくれていた。
今まで内緒で来てくれる事が無かったから、Aを居ると聞いた時は、渉が冗談を言っているのかと思った。
けれどAと春菜の姿を確認出来た時、何だか嬉しくて仕方無かった。
本当に嬉しかったんだけれど、
"一言、教えてくれれば良いのに。"
何だか悔しくて、ちょっと怒った素振りをしてみせた。
普段のAは、俺の立場を考えて我慢する事が多い。
それに何が有っても直ぐに対処出来る様に、何時も事前に教えてくれてる。
そんな慎重なAが内緒で、しかも俺の誕生日が近いと言う理由で大阪のライブを選んで来てくれるなんて、俺にとっては嬉しいサプライズでしか無かった。
"俺に会いたくて、此所まで来てくれたんだよね。"
そう思うと、Aの事が愛しくて堪らなかった。
それなのにAは、ライブの時の俺の態度で、"怒ってる"と思い込んでしまったんだ。
そんな訳無いのに。
Aが俺を想ってしてくれた事を、嬉しいと思っても、怒るわけが無いのに・・・。
Aは未だ、俺の気持ちが分かって無いよな。
でもそんな素直な所も、何にでも一生懸命な所も、可愛くて仕方無いんだ。
素直過ぎて、体調を壊してしまうくらい悩んだりするけど、それも此れも俺を想ってくれての事だと思うと、大切にしたいと心から思えるんだ。
仕事を終えてAに会う為、自宅へ急いだ。
家に帰りAを見付けると、我慢出来ずに抱き締めてしまった。
俺の様子を見ていた渉が笑うくらいの勢いで、自宅まで帰って来たけれど、Aの顔を見た途端、何だか変な力が抜けた。
そんな俺の様子を心配するAに、俺の正直な気持ちを伝えた。
「やっぱり俺は、"Aが居ないとダメなんだ"と、改めて思ったよ。」
Aは少し驚いていたけれど、直ぐに優しく微笑むと、俺の背中に腕を回した。
愛しいと思う人が、自分と同じ想いだという奇跡。
俺はそんな幸せを、今この腕の中に抱き締めている。
だからこの先もずっと一緒に居られる様、俺は言葉にして君に伝えるね。
「お互いがお互いじゃなきゃダメなんだから、此からもずっと一緒に居ような。」
俺の気持ちは、この先も変わらない。
君がこの先も、俺の傍に居てくれるのなら永遠に。
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作者名:紅廉 | 作成日時:2018年11月20日 20時