5話目 ページ5
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ただ、しばらくの間、なだけだ。
さっさとコイツを殺して、ここから立ち去りたい。
私のボスは多分、お怒りだろう。
「あー、言っとくけど…逃げるとか考えないほーがいーよ?」
まるで私の心を覗いたかのようにそう呟く、おそ松。
『ふ、何でもお見通しなの?
悪いけど、そう長居はできない。
ボスは多分、お怒りだから、…ね』
「あぁ、お前のボス?もう殺したよ?」
は…?
驚いて言葉もでなかった。
耳をピクピクと立て、尻尾をゆらゆらと揺らしている。
悪気も申し訳ない気持ちも満更でもなさそうだ。
それどころか、楽しそうに笑っている。
その姿を見て、私は深い溜め息をつく。
『…まぁ、いいわ。そういう世界だし…ねぇ』
私はどうでもよく思い、そう呟く。
おそ松は驚いた顔をし、私を見詰めてきた。
暫くの間、沈黙が続いた。
それを破ったのは、おそ松だった。
「…悲しいヤツなんだな、お前。」
そう呟くと悲しそうに眉を下げ、私を優しく抱き締めた。
私はその言葉を耳にし、まるで他人事のように私は鼻で笑った。
『ふふ、悲しいヤツ?……そうかも、ね』
私がそう言うと、抱き締める力を強くした。
苦しくなってきて、おそ松の胸板を押す。
が、びくともせず、抱き締める力は強まるばかりだった。
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「……な、ここにずっといてよ」
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みんちゃ。(プロフ) - サクラさん» ありがとうございます!頑張って更新していくつもりです。 (2018年4月25日 21時) (レス) id: 761e184520 (このIDを非表示/違反報告)
サクラ - HappyENDになってほしー!次回も楽しみに待ってます! (2018年4月25日 18時) (レス) id: 82bd22f655 (このIDを非表示/違反報告)
みんちゃ。(プロフ) - サクラさん» ありがとうございます! (2018年3月10日 12時) (レス) id: 761e184520 (このIDを非表示/違反報告)
サクラ - 更新楽しみに待ってます! (2018年3月8日 18時) (レス) id: 82bd22f655 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:みんちゃ。 | 作成日時:2018年3月3日 0時