番外編 学園2 ページ29
私は、とても迷っていた。
__起こすべきか、起こさぬべきか。
それというのも、私が下りるべきは次なわけで、彼女もそうかもしれないからなのである。
彼女_目の前で私の学校のパンフレットを開きながら健やかに眠っている見覚えのない制服の女子高生_。
一体どこから乗っているのかもわからないし、なぜウチのパンフレットを開いているのかもわかるわけもないのだが…。
ここらでは見慣れない制服であることから推測するに“転入生”である可能性が最も高いであろう。
だがしかし、彼女がこの学校の生徒_いや先生の場合もあるか_に恋をしていて、パンフレットを見るだけで彼のことを思い出し胸が幸せになる。という頭の中がピンク色な理由があるかもしれない。
私がなぜこんなに悩まなければいけないのか。
もし違うとしても「あ、そうですか、すみません」と言っておけばいい話なのである。しかし、私がこんなにも悩む理由は…
(こんなにも幸せそうな顔…起こしてしまうのが可哀そうだ)
《まもなく○○__まもなく○○に停車します__左の扉が開きます≫
しまった、降りる駅についてしまった。
「すみません、もう○○ですけど降りなくで大丈夫ですか?」
「…っへ? え、ええ? はい、お、おりまぁす!!」
私はとっさに彼女の手首とカバンをひったくり、空いた電車のドアをくぐった。
頭が追い付いていないのであろう彼女はただ私に引っ張られていた。
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麗(プロフ) - 16ページ 放棄 は誤字ではないでしょうか? (2021年5月26日 23時) (レス) id: 411fa15fdd (このIDを非表示/違反報告)
文豪 - だ、太宰さんカッケー! (2019年6月9日 16時) (レス) id: 31faebb885 (このIDを非表示/違反報告)
みぃ(プロフ) - 詞音さん» コメントありがとうございます! 途中更新停止とかしてしまってたのでメチャメチャ時間掛かってます(汗 他の作品もほぼ完結してないという事態でして(泣 だいたい、一話書くのに2時間かけてます。あ、アンケートありがとうございます! (2018年4月8日 19時) (レス) id: d62fbb3902 (このIDを非表示/違反報告)
詞音 - 私も書いてみようかな…。(・∀・;) (2018年4月8日 17時) (レス) id: 6b5092fe94 (このIDを非表示/違反報告)
詞音 - あと!太宰さんとの師弟関係が見てみたいです!新作楽しみにしています! \(´∀`)/二回コメントしてすみません (2018年4月8日 17時) (レス) id: 6b5092fe94 (このIDを非表示/違反報告)
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