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第十九話 狂行 ページ22

__好きだった。 愛していた。





告白から始まった、懺悔ともとれる彼の証言。


彼__【水島 弘樹(みずしま ひろき)】は私の上の兄の幼馴染で、私のもう一人のお兄ちゃんのような存在であった。

出会いがどうであったかなどはもう覚えていない。

だが、いつの間にか、私達兄弟の中に彼は当たり前のようにいた。

私たちが死んだ後も連絡を取り合っていたのは覚えている。



彼はやつれた姿で、取調室の椅子に座っていた。

頬はやせこけ、もう何週間か風呂に入っていないのではないかとも思わせる風貌。

私が覚えている彼の姿はもうそこにはなかった。


私と太宰さんはその様子をマジックミラー越しに見ていた。

ガラスの向こう柄では捕らえた本人である国木田さん。そして、犯行を暴いた乱歩さんが水島の向かい側にいる。


彼の証言は聞くに堪えなかった。

愛ゆえの狂行。

まとめるとそうなのだが、先ほどから吐き気が収まらない。


「Aちゃん、だいじょうぶかい? いったん外に出て休憩でもしようか」

「いえ…大丈夫です。 ありがとうございます」


太宰さんはそんな様子の私を見て心配してくださったみたいだ。



__彼女に近づく者すべてが醜く、汚く、憎くてたまらないのだ。



私はこぶしを握り締めた。

向こう側で、国木田さんが今にも殴りかかしそうな顔を水島を見ている。


いつからなのだろう。

彼はいったいどこで道を誤ってしまったのだろう。

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(プロフ) - 16ページ 放棄 は誤字ではないでしょうか? (2021年5月26日 23時) (レス) id: 411fa15fdd (このIDを非表示/違反報告)
文豪 - だ、太宰さんカッケー! (2019年6月9日 16時) (レス) id: 31faebb885 (このIDを非表示/違反報告)
みぃ(プロフ) - 詞音さん» コメントありがとうございます! 途中更新停止とかしてしまってたのでメチャメチャ時間掛かってます(汗 他の作品もほぼ完結してないという事態でして(泣 だいたい、一話書くのに2時間かけてます。あ、アンケートありがとうございます! (2018年4月8日 19時) (レス) id: d62fbb3902 (このIDを非表示/違反報告)
詞音 - 私も書いてみようかな…。(・∀・;) (2018年4月8日 17時) (レス) id: 6b5092fe94 (このIDを非表示/違反報告)
詞音 - あと!太宰さんとの師弟関係が見てみたいです!新作楽しみにしています! \(´∀`)/二回コメントしてすみません (2018年4月8日 17時) (レス) id: 6b5092fe94 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:みぃ | 作者ホームページ:p://  
作成日時:2017年5月14日 2時

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