【神威】は つ じ ょ ー う さ ぎ .

未来 番外編 ページ41

『あの、団長…』

「A、二人の時は神威だろ」

『あ、うん…、神威』

「顔色悪いけど…、大丈夫？」




ノックが２度程聞こえたあと、入ってきたのは愛しいA。
でも、今日は様子がおかしい。
顔は青くて、やつれてるし、なんだか元気もない。

心配してソファから立ち上がり、Aのそばに歩み寄ると、いつもより青白いその頬に自分の手を重ねた。



「うーん、…熱いね

熱かな」


『ちょっと体調悪くて…



あの、話があるの』






へら、っと苦笑いを零したあと、僅かに揺れる赤色の瞳を俺に向ける。
目の下にはと隈が薄らとだけできているが、肌の色が白すぎるせいか目立ってしまう。

Aの腰を手で支え、ソファまで誘導すると、二人でゆっくり腰を下ろす。







『あの、…神威』


「ん？」



Aの後れ毛を耳に掛けてやり、そのまま首に片手を回す。
Aは1度、申し訳なさそうに目を伏せて
再度、俺をみた。



なんだか、悪い予感がする。






『私、神威に迷惑かけちゃう


すごく弱くなっちゃうし、星潰しにだって行けなくなるの』




「は…？」





途端に頭を過ぎったのは
"病気"だった。


それなら、Aが体調が悪いのも
星潰しにもいけなくなることにも辻褄があう。

弱くなる、というのは進行性の病なのか。







『ごめんなさい、どうか怒らないで




私、ね








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妊娠、３ヶ月だって言われた』

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