検索窓
今日:1 hit、昨日:10 hit、合計:378,465 hit

好きだ。 ページ35

『お、起きてください…、団長っ』



清々しいとは思えない人工の光と
ゆらゆらと揺すぶられる感覚
そして、耳に心地いい鈴のような少し高い声で
何時もよりも数倍重く感じる瞼をこじ開けると
目の前にいたのは

俺の愛しい人。



首をボキボキと回しながら上体を起こし、ボヤける視界をハッキリさせるために目を擦ってみると先程よりも明るく感じてしまう部屋の灯り。

Aは既にチャイナ服を着ていて、僅かに覗くAの白い首筋には
きっと俺が残したんだろう赤い跡が残っていた。




「…っ」





ハッとしたときに思い出してしまう昨日の"出来事"。
思い出してしまったからには、もう忘れることなんて到底できなくて
とにかく他のことを考えよう、と思っていても
やはりなんらかの関連で昨日の言葉に繋がってしまう。





「(忘れろ、忘れろ、忘れろ)」






暗示のように自分に心のなかで唱えても効果は0に等しかった。
焦る俺を心配してくれたのか、Aは眉間に皺をよせて俺の顔を覗きこむ。





『顔色…、悪いですよ?』


「うわっ」





俺が驚いてしまったのは、顔の距離があまりに近かったから。
今までこんなんで照れるなんてことなかったのに。
それはきっと、昨日のせいだ。

近くにあったAの赤い唇。

揺れる赤い瞳。

薄く色づいた頬。



それだけで俺の心臓は音が聞こえてしまうんじゃないかってくらい脈打ってしまっていて。







「っごめん、何でもないよ…」


『そうですか?



なら、いいんですけど…』





…Aの様子からして、昨日のことは気にしていないのか、忘れてしまっているのだろう。
良かった。

これで覚えられていたら俺はどんな反応をしたらい『昨日のこと、覚えてませんか?』




え、


ナンノコト?

・→←・



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.4/10 (462 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
494人がお気に入り
設定タグ:銀魂 , 神威 , 悲恋
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

ジュリア - チョー面白かったッス!今までにないタイプッス! (2018年8月5日 18時) (レス) id: 4e303567c9 (このIDを非表示/違反報告)
みく(プロフ) - なふこさん» ログインはされてますか…?ログインをして、設定で18歳以上のところにチェックをつけると見れると思います! (2017年3月12日 20時) (レス) id: e7ade57efa (このIDを非表示/違反報告)
なふこ - R18の方が見つからない… (2017年3月12日 19時) (レス) id: ecbfde8cbb (このIDを非表示/違反報告)
みく(プロフ) - 幽々 / 燐 .さん» ありがとうございます!(..)御馳s…聞かなかったことにします。(笑)今まで本当にありがとうございました! (2017年3月12日 15時) (レス) id: e7ade57efa (このIDを非表示/違反報告)
幽々 / 燐 .(プロフ) - 完結御目出度う御座います!。神威推しの私には御馳s … いえ、何でもありません。御疲れ様でした! (2017年3月12日 14時) (レス) id: a440895cba (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:みく | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2017年2月28日 1時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。