【神威】は つ じ ょ ー う さ ぎ .

周期じゃないのに。 貴方side ページ18

コンコンと、今となっては随分聞き慣れたコンクリートを叩くような固い音が２度ほどしたあと



『お早うございます』



と、これまた聞き慣れた挨拶をする





『あの、団長…？』




返事がない。



まだ寝ていらっしゃるのかな







私が団長を呼びに来たのも
もう１１時だと言うのに一向に何処にも見かけなかったということ




朝食時には誰よりも早く来て、誰よりも遅く帰ってるのに






『まだ寝てるのかな…』





うーん、とひとりうめき声をあげながら
考える仕草をする





まだ寝てるのなら起こさなきゃいけないし


寝ていないのに返事がない、というのならもっと大問題なんだと思うし





『(ーーでも恥ずかしいし)』






今日は…


あの"夜"から1日後になる





仕事のため、なんて言いながら




初めてを団長に捧げた









仕事だから


っていう理由だけじゃないのも確かなことなんだけれども









『団長、副団長がお呼びしてますよ』



先程よりも語勢を強くして、ドアを叩いてみるが



ーーやはり返答なし







流石に、あの強固な団長でも

なにかあるんじゃないかって心配する






ハラハラしながらドアノブに手をかけてみると




鍵は開いていた









『だ、団長…！？』

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