【神威】は つ じ ょ ー う さ ぎ .

・ ページ16

ちょっとだけ気まずくなった俺とAの関係





俺を見かけると、Aは頬を赤く染めて解りやすいほどに目をそらす



きっと、昨日のことを思い出しているのだろうと思うと
Aのことが可愛くて仕方がない





「おはよ、A」




わざと何事もなかったように話しかけると




『だ、団長

…おはようございます』




と、口をつぐませながら小さな声で言う




目を細めて視線を落としているAに近づき、肩に手をおいて

囁くように言ってみた






「…身体、辛くない？」




『へ！？』








やはり、あからさまに先ほどとは違う動揺を見せるA

昨日は自分を押さえることが全くといっていいほど出来なかった




きっとAも辛かったに違いない




だって







「初めて、だったでしょ」


『っなな、なんで知って…！』




「ふふ、図星だね



すごいキツかった…んぐ」




『団長！！』







最後まで言わせまいと、顔を林檎みたく真っ赤にして俺の口を押さえる姿が

また、愛らしい








「ごめんね、

辛かったら言ってね」




俺がそう気遣うと



Aは俯いたまま、


コクンと頷いた

・→←・

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す