遺伝子格差世界【d!】

�� ページ3

貴方side



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『クラス、、クラス、、。』


入学式が終わり、後は自分の教室に行きプリントを貰えば今日は帰って良いとの事だ。
そのため、蟲のようにクラス発表の掲示板に群がっている生徒達を見つめながら、私も遠巻きにクラスを確認する。


「ねぇ、、あの娘が噂の？」ﾋｿﾋｿ


「そうそう。変容しない娘だって。」ﾋｿﾋｿ


「変容しない人って美味しいって私のお父さんが言ってたよ？」ﾋｿﾋｿ


「ホント？ほのかに美味しそうな匂いがするのはそのせいなのか、、。」ﾋｿﾋｿ


周りからの目線が痛い。
それもその筈。第二潜性遺伝子が無い、普通の人間は今じゃ進化出来なかった落ちこぼれだ。
しかも、この世界にゃﾀﾋ神なんて言う人間に害しかない名前の遺伝子があるくらいだ。
生物ピラミッドじゃあ、きっと虫より人間の方が格下だし、当然社会でも格差はある。
だからこそ、ニュースでも度々人間が「食べられる」事件が報道されるのだ。


謂わば、私たち人間は彼らにとって「補食対象」。
さっき出会ったシャオロンだって、あれきっと悪魔でしょ？
悪魔は人間食べるらしいから、最低限警戒しないと生きていけない。
いや。ホントに。


『1-1かぁ、、。』


やっと自分の名前を見つけて、クラスを確認する。
私のクラスは1-1の様だ。
早速、ここから早足で自分の教室へと向かい、プリントを受け取った。
目線が痛すぎる。
一刻も早く家に帰りたいのだ。私は。
だが、運命とは私の事を嫌っているようだ。


「、、おっ？Aやん！よぉ！」


玄関まで来て、靴を履き替えよう、そんな時だった。


『、、コネシマ！』


「ん？何？何か怒っとる？」


コイツに邪魔された。


続く

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