遺伝子格差世界【d!】

�将� ページ18

貴方side



ｶﾞﾘｯ


何か固いものが、何かにぶつかった様な音がした。
私の目の前にある光景は、鬱さんが私の腕に噛みついている、、そんな光景。


『、、っ〜〜〜！？何！？えぇ？！』


状況が分からず、混乱していると、視界がぐるぐるしてくる。
それは、貧血の時に起こったときのような感じと似ていた。


「、、んー！君の血、美味しいな！僕弱っとったんに、すぐ元気になったわ！」


口の端から、きっと私のものであろう血を垂らし、鬱さんは目を輝かせてそう言った。


『えっ、、？！えっ！？』


「今まで飲んできたの、輸血用の鮮度の悪いヤツか、トマトジュースやったから、こんなおいしい血、飲んだこと無かったんよ！ありがとうな！」


舌舐りをしてまじまじと私を見つめる鬱さん。
個人的には、血の味の感想よりも、目の前の状況の説明が欲しかった。
でも、貧血でろくに頭が回らず、受け答えもがっちりとせずに時は流れる。


「なぁなぁ名前なんて言うん？メアド交換せえへん？ってかなんなら付き合わへん？僕今フリーやから、何かに心配せんで大丈夫やから。な？」


さらっと告白された気がしたけど、頭が働かない。
目の前がぐるぐるして、何も考えられない。
そんな時だった。
目の前に居たはずの鬱さんが、突如として居なくなってしまったのだ。
いや、正確には、“蹴り飛ばされた“と言うべきか。


「ゴラァァア！！鬱ぅぅ！！！何Aに手出そうとしてんねや！！穀すぞ！！」


「わっ、？！シッマ？！何で居るの！？」


突如として目の前に現れたのは、いかにも部活動を謳歌してそうなユニフォームを着た、コネシマだった。


続く

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