妬きもち。【伏見弓弦】 (ページ4)

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あの日、私は職員室に呼ばれた。

放課後、用事が済んで一年生の廊下を歩いている時教室から話し声が聞こえた。

告白だったらどうしよう、と思ったけど違ったらしい。

微かに聞こえる話し声からは、女の子達が恋話をしていることが分かった。

そのまま通り過ぎようと思ったのに、

彼女達が言った言葉に私はつい反応してしまった。

『伏見先輩てさ、かっこいいよね。』
『わかる、王子様って感じ！』

後輩からも人気なんだな、凄いなって思って今度こそ通り過ぎようと思った時だった。

『でもさ、２年の先輩で告白した人がいたらしいんだけど伏見先輩ふったらしいよ。』
『え、まじ？』

『なんかね、(名字)先輩の事が気になってるらしいよ』

…え？

『(名字)先輩って、(名字)A先輩のこと？』
『うん、そうそう。』

え、待って。

だって伏見君が私の事知ってるはずない。

早く帰ろうと思ったけど、

私はそれが気になってしばらくそこから動けなかった。

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