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「兄者！ここにおられたか！！」
「あ、弟〜。見てみなよ。桜が綺麗だよ」
『…』
「何故、行かないんだ？」
『…あれ、小烏の兄弟じゃない。小烏、いらない』
小烏は陰ながら二人を見ていた
その隣には山姥切国広がいた
同じ写としているのだろう
しかし、彼は彼らの元に行くほうがいいと思っている
自分も写だが、本歌には感謝しているし、仲間として馴れ合わなければいざと言う時に連携が取れないと後々困るのでよく話をしているようだ
だが、小烏にはこれといった交流はない
影でこっそりと彼らのやり取りを見ているだけに過ぎなかった
『小烏…あの二人の間にいちゃだめ。怒られちゃう』
「怒る怒らないの問題じゃないと思うが…」
「よぉ！小烏に山姥切！！」
「ソハヤか」
ソハヤノツルキ
彼も同じく写の刀である
彼自体写なんてどうでもいいと言う性格が故に本当に写なのかと思うくらいポジティブである
山姥切とは大違いだ
『…小烏。本歌に斬られた。いたから斬られた。だから…本歌の近くにいちゃだめ…』
小烏の心の中には大きな壁がいくつもあった
小烏はいつまで経ってもそれを登ろうとも砕こうともしない
ただ、底からその壁を眺めているだけであった
大きいなと思いながら、ずっと
「だが、こんどあいつらとの出陣だろう？大丈夫なのか？」
『…近づかないようにする…だけ』
「小烏も大変だな〜…もっとパーっといこうぜ！！」
『小烏には、無理』
無理なものは絶対に無理だと小烏は勝手に決めつけている
そんなことはないと言うのに、勝手にそれが正しいと思ってしまっている
しばらく時代を見ていない影響なのか
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中原三日月(プロフ) - 源氏兄弟と写しの心境がとてもよく分かり素敵なお話で考えさせられます。更新頑張ってください！応援してます！ (2019年8月19日 17時) (
レス) id: f8510eae2e (このIDを非表示/違反報告)
そると(プロフ) - とても素敵なお話で楽しく読ませて頂いてます!!髭切と暗めの話が好きな自分にどストライクの小説で更新されるたびにワクワクして読んでいます！これからも更新頑張ってください!! (2019年8月19日 17時) (レス) id: e0cbedd7f4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：自由陣 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/rekishilov1/
作成日時：2019年3月25日 16時
