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嗚呼、子どもの声がする
楽しそうな声が沢山聞こえる
小烏は思いに老けていた
自分が小さい頃はそんなこと無かったな、と
小さい頃、正確にはなりたての時はいろいろ起きすぎてよく分からなくなっていた
その中で最悪の出来事が起こった
あの、出来事はどんなに忘れたくとも忘れることなど出来ないだろう
出来るならば忘れたい
だが、それが『小烏』と言う刀がいるという逸話であり、『存在』である
それを忘れてしまえば自身は消え、他のものに『忘れ』られるのだ
『忘れられる』のは一等に怖い
無きものとして、処理されれば何も意味が無いのだ
朝、同じ写達が朝餉を持ってきてくれたついでに外へ行こうと誘うも彼は断った
自分にはどうにもあの光輝く場所は合わない
自分の『存在』は『影』、『写』とは『代わり』
自分の存在意義は『もう果たせない』
何故か
それは簡単だ
あの御方の傍にはもう、弟君がいるのだから
弟君の『代わり』に出来たのが彼であって
『代わり』が出来なくなった今はいる意味が無いただのガラクタ
いつか自分は手入れをされずにボロボロになって還っていくのが運命だ
運命は人のものでもあり、物のものでもあり、誰のものでもない
不思議な存在が運命。その運命に抗ってはならない
抗えば不幸になる
だから、自分は『朽ちる』運命に従うのだ
『朽ちる』までこの身体は傷がつかない限り不死身なのだから、いつか傷つかねばならない
嗚呼、悲しいなぁ…
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中原三日月(プロフ) - 源氏兄弟と写しの心境がとてもよく分かり素敵なお話で考えさせられます。更新頑張ってください！応援してます！ (2019年8月19日 17時) (
レス) id: f8510eae2e (このIDを非表示/違反報告)
そると(プロフ) - とても素敵なお話で楽しく読ませて頂いてます!!髭切と暗めの話が好きな自分にどストライクの小説で更新されるたびにワクワクして読んでいます！これからも更新頑張ってください!! (2019年8月19日 17時) (レス) id: e0cbedd7f4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：自由陣 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/rekishilov1/
作成日時：2019年3月25日 16時
