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ｼﾞｬﾘ……
小烏の身体に少しだけ影がかかった
そして、地をふむ音
小烏は影ができている方を見た
白いジャージのズボンが見えた
自分の本科だろう、髭切がそこに立っていた
その傍らには膝丸もいた
「嗚呼、こんな所に居たんだね。さ、おいで。ここから出よう」
『……』
小烏は差し出された手を握ることなく、またうずくまった
わからないのか、貴方様には
貴方様は光だ、私は闇だ
貴方様は本物だ、私は偽物だ
貴方様は陽の氣を持つ、私は陰の氣を持つ
分からないのだろう、知らないのだろう
貴方様はずっと陽のあたる場所で過ごした
私はずっと影のある場所ですごした
全てが貴方様に劣る私は、貴方様のそばにいてはならない
「……小烏」
『……』
「…小烏ｯ！！」
『ｯ！(ﾋﾞｸｯ』
突如声を荒らげ、自分の名を呼ぶ本科に恐怖を感じた
嗚呼、またあの時の様に斬るのか
なんだ、あの優しそうな顔は嘘じゃないか
嫌いだ、嫌いだ
「ほら、ここから出よう…？」
『……』
貴方は嫌いだ
醜く、嫌になるほど似てしまった自分を見るようで辛い
貴方は写の私の事は分からないでしょうに
だから私はあなた達には寄り付かない
私は、写。そして、代刀。本物にはなれないのですから
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中原三日月(プロフ) - 源氏兄弟と写しの心境がとてもよく分かり素敵なお話で考えさせられます。更新頑張ってください！応援してます！ (2019年8月19日 17時) (
レス) id: f8510eae2e (このIDを非表示/違反報告)
そると(プロフ) - とても素敵なお話で楽しく読ませて頂いてます!!髭切と暗めの話が好きな自分にどストライクの小説で更新されるたびにワクワクして読んでいます！これからも更新頑張ってください!! (2019年8月19日 17時) (レス) id: e0cbedd7f4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：自由陣 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/rekishilov1/
作成日時：2019年3月25日 16時
