35）再会 ページ23
Aは花びらを纏い、Ａが所有する船の甲板に降り立った
「・・・・・・・・・・」
何の気配を感じない船内。
かすかに漂う鉄の香り
「・・・・遅かったか」
「おや、まさか貴女自らいらっしゃるとは思いませんでした」
「！」
扉が開き、男が現れる
病的な青白い顔、暗い目、白いファーの帽子
「お久し振りですね、サクラコ」
「・・・フョードル・ドストエフスキー・・・」
嬉しそうな男と反対に、Aは嫌そうな表情を浮かべた
「貴女がこの街にいると聞いていたので、いずれ会いに行こうと思っていたんですよ、まさかこんな所で会えるとは思ってませんでした」
「私は会いたくなどなかったけど？」
「おや、つれない・・・」
その手にあったものを見て
「・・・やはり狙いはそれか」
「さすがです、気付いてましたか」
持っていた書類を見せる
「Ａは以前から謀反の疑いがあった・・・所属する異能者の事を調べている事も知っていた」
「首領の異能すらも記載されていますよ。もちろん貴女の事も」
「Ａ風情が、正しい情報を仕入れる事が出来たとは思わないけど」
「ですが、価値はある」
「・・・・・・・・・・・・・」
ピリッと空気が震える
「・・・ねぇ、サクラコ・・・ぼくと一緒に〔あそこ〕に帰りましょう？貴女さえいてくれるなら、ぼくは何もいらない」
「お断りするわ・・・私達はもう決別したの。“あの時”から」
「そう思っているのは貴女だけで、ぼくはそう思っていない・・・今でも貴女を愛してる」
「・・・・・・・・・・・」
「それとも、貴女の仲間を消せば戻ってきてくれますか？」
「やってみれば？」
鋭く、冷たい眼孔、だけど余裕の笑みを浮かべるA
「私の育てた弟子たちは皆優秀だし、作り上げた組織はそう簡単には崩されない」
「・・・・・・・・・・」
ドストエフスキーの笑みが消える
「・・・・・それ程、信頼なさっているのですか・・・弟子というものを・・・」
「えぇ、貴方よりは」
「・・・・・・・・・ははっ・・・本当、その弟子が羨ましいですよ・・・・まぁいいでしょう」
「その彼等がどこまで持つか見物です」
楽しみにしておいて下さい
ドストエフスキーの怪しげな笑みにAはフンッと笑う
花びらを纏い、そこから消えた
そして、ヨコハマに、魔人の脅威が襲いかかる
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ゆか - 続きが気になります。更新頑張ってください。 (2019年3月14日 2時) (
レス) id: 1f8fc549d6 (このIDを非表示/違反報告)
暗白タクミ(朝霧夜宵)(プロフ) - あの…鏡花ちゃんの異能力は白雪夜叉ではなく夜叉白雪では？ (2019年3月7日 14時) (レス) id: f3ab0d9732 (このIDを非表示/違反報告)
まゆ - 続編おめでとうございます^_^面白かったです^_^織田作が生きててくれて、嬉しかったです^_^続きが、すごく気になります^_^これからも、頑張って下さい^_^ (2019年3月7日 10時) (レス) id: 406c27ad01 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：水琴 | 作成日時：2019年2月23日 9時
