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1)宝石色の瞳の少女 ページ3

「・・・・・・・・・・・」

歩き続け、やっと抜けた森
Aを待っていたのは、

「にゃぁ」

「・・・・・にゃぁ・・・?」

三毛猫だった
コテンッと首を傾げるA

すると、猫は歩き出す
チラッと振り返り、付いてこい、と言うように鳴く

「・・・・・・・・・・」

Aは不思議そうな表情をしながらも歩き出す


「今日も自 殺日和だねぇ!」

砂色の外套を纏った男がルンルン♪と橋の上を歩いていた

「やめんか、仕事中だぞ」

眼鏡をかけた男がため息をつきながら〔理想〕と書かれた手帳を開く

「国木田君は真面目だねぇ、今回の仕事は家出したご令嬢探しだろ?」

「ただの家出ではない、最近巷を騒がせる人身売買に巻き込まれている可能性があるそうだ」

「ねぇ、国木田君」

「なんだ、貴様も真面目に働けば「良い川だよね」は?」

見れば、橋の手すりの上に立つ姿

「おいこら太宰いいぃぃぃ!!!!」


「!」

猫に連れられて歩いていたAは叫びに顔を上げる

その先には橋から落ちてくる人

バシャーンッ!!と水飛沫が上がった

「・・・え・・・と・・・・」

「にゃぁ・・・」

猫がAを見上げている

「・・・助けた・・・方が、いい・・・?」

「にゃ」


水の中に沈む太宰

「(あぁ、今人がいたなぁ・・・)」

すると、誰かが飛び込んでくる

白い長い髪が、射し込む光に煌めく

不思議な色彩の瞳と目が合う

「(朝焼けの・・・宝石色の瞳・・・)」

差し出された手を思わず掴んでしまった


二人は水面に上がり、岸に上がる

「あの・・・大じょ「君!!」はぃ?」

ガシッと両手を掴まれる

「名前!名前は!?」

「な、中島・・・A、ですけど・・・?」

勢いにたじたじになるA

「Aちゃん・・・やっと見つけた・・・私の「この唐変木があああぁぁ!!!」

反対側の岸から怒鳴る国木田だった

「ありゃ、そう言えば仕事中だった・・・Aちゃん、この後時間はあるかい?」

「私は・・・・」

気付けば、猫はいなくなっていた

「・・・・大丈夫・・・だと思う・・・」

「ん?もしかして、訳ありかな?丁度良い、私の入水に巻き込んでしまったお詫びにご飯なんてどうだろうか?国木田君のお財布で」

「何故俺の財布なんだ!!!?」

「そうそう、自己紹介が遅れたね」

Aに差し出される手

「私は太宰、太宰 治だ。太宰っと呼んでくれたまえ」

 
 

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しの - とても読みやすくて好きです!夢主ちゃん可愛い...他作品の更新で忙しいかもしれませんが、こちらの作品の更新もぜひ!!待ってます!! (2023年3月26日 16時) (レス) id: 47a7886cb6 (このIDを非表示/違反報告)
きんぴらごぼう☆(プロフ) - 面白すぎて一気見しちゃいました!続きまってます! (2023年3月25日 7時) (レス) id: c534bb58ca (このIDを非表示/違反報告)
眠いちゃん - 続きをください…まじで (2023年2月28日 23時) (レス) @page36 id: acdc06f415 (このIDを非表示/違反報告)
琉亜 - て (2023年2月24日 2時) (レス) @page36 id: 5309fc8273 (このIDを非表示/違反報告)
yukihina(プロフ) - 始めまして!呪術廻戦とのコラボ面白いです!!普通に作品として沢山読みたいです!!! (2022年12月31日 5時) (レス) id: 6f965a4945 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:水琴 | 作成日時:2019年9月28日 19時

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