プロローグ ページ2
暗い部屋の中
私はいつも一人だった
部屋に置かれていた小さな本棚
敷き詰められた本を繰り返し読み続けていた
私の中にいる“何か”が教えてくれるから
不思議と本を読む事は出来た
毎日くる男の人がいた
その人は一日に三回、ご飯を持ってきてくれる
話はしない
その人は私が起きていると部屋に入らないから
部屋の前にご飯だけ置いていく
私が寝ていると部屋に入ってくる
私の事を見つめて、小さくなった蝋燭を取り替えて、何も言わずに出ていく
だけど、時々違う人が来る
違う人が来ると、痛い事をする
血が出るけど、すぐに治る
その人は、私の事を
〔化け物！〕
そう呼んでいた
なんだか、怖かった 悲しかった
私の中にいる“何か”が語りかけてくれる
〔お前は何も悪くない〕と・・・
暗い部屋の中が、私の世界だった
そんなある日、いつもの男の人が来た
私は布団に潜っていた
いつも通り、ご飯を置いて、蝋燭を替えて行く
けどその日は違った
別の何かを持っていて、それをご飯を置いた机に置いて、布団に潜っていた私に、布団越しに触れた
「・・・・・生きろ・・・中島 A」
「！！！」
ガバッ！と布団を脱ぎ、起き上がった時には、もうあの人はいなかった
「・・・・・・・・・なか、じま・・・A・・・・私、の名前・・・・・」
机を見れば、小さな鞄が置かれていた
中にはお水と紙袋に入った小さなパン
それからメモ紙、地図のようなのが書かれ、赤い丸が付いていた
私の足は部屋の扉に向かった
いつもかかっているはずの鍵がかかっていなかった
私は、初めて部屋から足を踏み出した
石の階段を上がる
見えてきた光がとても眩しかった
見えたのは、青い空と、一面に広がる赤い花
細い花びらとそれより細い糸のようなものが広がった不思議な花
私は始めて見る外の景色を見つめた
私の中にいる“何か”が語りかける
私はその声に従って歩き始めた・・・・・
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しの - とても読みやすくて好きです！夢主ちゃん可愛い...他作品の更新で忙しいかもしれませんが、こちらの作品の更新もぜひ！！待ってます！！ (2023年3月26日 16時) (
レス) id: 47a7886cb6 (このIDを非表示/違反報告)
きんぴらごぼう☆(プロフ) - 面白すぎて一気見しちゃいました！続きまってます！ (2023年3月25日 7時) (レス) id: c534bb58ca (このIDを非表示/違反報告)
眠いちゃん - 続きをください…まじで (2023年2月28日 23時) (レス) @page36 id: acdc06f415 (このIDを非表示/違反報告)
琉亜 - て (2023年2月24日 2時) (レス) @page36 id: 5309fc8273 (このIDを非表示/違反報告)
yukihina(プロフ) - 始めまして！呪術廻戦とのコラボ面白いです!!普通に作品として沢山読みたいです！！！ (2022年12月31日 5時) (レス) id: 6f965a4945 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：水琴 | 作成日時：2019年9月28日 19時
