検索窓
今日:1 hit、昨日:0 hit、合計:6,199 hit

奇跡と女神 ページ10

太宰side



単刀直入に言うと今私は驚いている。



声も出ないぐらいに。


いつこうなったのか、誰がこんなことをしたのか。

全く気付かなかった。


昨日、私は与謝野さんに麻酔を打たれて痛みが少なくなったことと、
出血が酷くて疲れに襲われたことで、すぐに気絶するように眠った。

そして朝、じんわりと熱と一緒に痛みを感じて起きた。

当然のことながらつい昨日無くなったのだ、痛いのは仕方ないだろう。
そう思い、なんとなく右腕を見た。


腕がある。


無くなったはずの右腕が、切られたことなど無かったかのようにそこにあった。

少し驚き、夢でも見ているのかとも思ったが、確かに痛みは少しでも感じた。

治すとしたら私が寝ている間にやったのだろうが…


治している間に何故私は気づけなかった?


腕を繋げるのだから手術のように麻酔を打ったかもしれないといえ、気づくはずだ。

義手とは言えないぐらいに自然、そして右手に感覚がある。



これが『女神の肢体』というのだろうか。

「女神…ほんとにいるものなのだねぇ…」

完全にやられた。笑いすら湧き出てくる。



あの男があそこまで執着していたのも、今ならわかる。

何とも綺麗にやるものだ。

だけど惜しい。ところどころに証拠が散らばっている。

誰が関与したかぐらいは分かる。



まずはもう一眠りするとしよう。

国木田君は必ず予想を裏切らない反応をしてくれるだろうから。



ピクニックの前日の子供のように腕の痛みも感じられないほど

わくわくしながら私は二度寝に入った。

奇跡と女神→←夜の医務室



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 8.7/10 (27 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
42人がお気に入り
設定タグ:文スト , 太宰治 , シリアス
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

ミコール(プロフ) - すみません、バグか何かで編集ができなくなったので全く同じ小説を作り直します。題名もこのままに致しますのでそちらをこれから読んでくださるようお願いいたします。本当に申し訳ないです… (2018年10月21日 21時) (レス) id: 20d2710782 (このIDを非表示/違反報告)
ミコール(プロフ) - イゼッタさん» !ありがとうございます!少しずつになりますがこれからもよろしくお願いします。 (2018年10月20日 1時) (レス) id: 20d2710782 (このIDを非表示/違反報告)
イゼッタ(プロフ) - がんばって (2018年10月15日 2時) (レス) id: 1f346eff48 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:ミコール | 作成日時:2018年8月8日 0時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。