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オトされません。 ページ7

翌日。




持ってきていた荷物を片付け終えて、もうそろそろ家に帰ろうかと考えていた時にインターホンが鳴った。






「A!迎えに来たよ!」



ドアを開けると旦那さんが笑顔で立っていた。


あ、ほんとに迎えに来た…。

朝弱いのに…(いやもう昼なんだけど)







「さっ、帰ろう?」


「あ、はい…」




2日ほどお世話になったそらるさんに一言お礼をして、荷物の小さな鞄を持ってそらるさんの家を出る。



「それ、貸して?」



隣を歩く旦那さんが、私の持っている小さな鞄を指さす。



「え、これくらい自分で持てるので平気です」




誰かに手伝ってもらうほどの重さじゃないし、普通に断った。

すると、旦那さんはむすっとして



「いいから貸して」




と、手を差し出してきた。


え、なんで。




「いや、ほんとに大丈夫ですから」


再度断ると、旦那さんはしびれを切らして





「貸してってば」



そう言って荷物を奪おうとこちらに手を伸ばしてくる。


旦那さんの手が私の手に触れて、びっくりした私は








「………やっ!!」



ぱしっ


思わず彼の手を払い除けてしまった。

















……………。





すとん、と沈黙が落ちて気まずい空気が流れる。


旦那さんはぽかんと払い除けられた自分の手を見ていた。










「ご、ごめんなさ…」



最後まで言うことなく、私はその場を走って離れた。


後ろから声が聞こえた気もしたけど、私は振り返らなかった。

























ばんっ


自分の家の自室へ入り、素早くドアを閉める。

手を見つめると、さっきの旦那さんの手の感覚が微かに思い出された。






………触られるの、イヤだった。


イヤというか、どうしていいかわからなかった。






















ダメだ、

私、旦那さんのことが怖くなってるのかもしれない。





だって今、こんなにも震えが止まらない。




手に残る感覚がイヤだ。
















………早く、離婚したい

オトされません。→←オトします。



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夢菜 - 滅茶苦茶好きな感じの作品です!のんびり待ってます!(プレッシャーになったらすみません) (1月12日 22時) (レス) @page19 id: d976c5d16a (このIDを非表示/違反報告)
りーな(プロフ) - めちゃくちゃ続き気になるぅぅ!! (2022年12月11日 10時) (レス) @page19 id: 58a7f79ac7 (このIDを非表示/違反報告)
りんご(プロフ) - お、終わり…!?続きが気になる…(´;ω;`) (2022年12月7日 19時) (レス) @page19 id: 060f5591e6 (このIDを非表示/違反報告)
いるよ - 私も本当に最近読んで、ウハウハしてたのに終わってしまいました…妄想で完結してます…今でも続き待ってます… (2022年12月5日 19時) (レス) id: 7464634473 (このIDを非表示/違反報告)
るな - 終わり!?!? (2022年2月3日 8時) (レス) @page19 id: a027da1c3b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ミルコ | 作者ホームページ:http:  
作成日時:2018年1月28日 3時

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