29本目。 ページ30
夏樹の部屋にお邪魔して1時間。
お昼の時間がやってきた。
｢お腹すいたね〜｣
｢そうだね〜
なんか食べようか｣
夏樹は立ち上がって冷蔵庫を開ける。
あたしも後ろから冷蔵庫の中身を覗いた。
｢……何も無いね｣
｢…うん｣
冷蔵庫は見事なまでにすっからかん。
入ってるのはバターと水だけ。
｢夏樹…なんでこんなに冷蔵庫の中片付いてるの…。
片付け術教えてる講師の人も顎外すよこれ｣
｢え、そんなにやばい？｣
｢やばすぎるよどうやって生活してきたのレベルだよ｣
自炊を全くしないにしてもやばすぎる。
調味料がバターしかないってどうなってんだ。
｢……買い物行こうか｣
｢…はい｣
＊＊＊＊
｢…重っ！！
マンション遠い、辛い！！｣
｢がんばれ夏樹！！
もう玄関だ！！｣
ガチャりと夏樹の部屋のドアを開けて中に入る。
両手にひとつずつ持った大きな買い物袋をなんとかキッチンまで運んで、一息ついた。
｢絶対筋肉ついたよね、いまなら重量挙げの大会で優勝できそう｣
｢Aのその細い腕じゃ不可能だ｣
｢ひどい！｣
調味料をひとしきりと、カップ麺やら飲み物やら野菜やらを詰め込んだ袋は相当な重さだった。
その大きな買い物袋を合計4つ、1人2個ずつ持って必死に家まで運んだというわけ。
ほんとにしんどかった。
今年一番体力使ったかも。
とりあえず袋の中身を冷蔵庫にしまう。
本題はこれからだ。
｢さて、お昼を作りましょう！｣
｢お腹すいた……｣
隣でへなへなと座り込む夏樹さん。
カップ麺じゃだめなの？と上目遣いで聞いてくる。
上目遣いというかなりあざとい攻撃にきゅんとしそうになりながら、
ダメです！と言い放った。
よく耐えた、あたし。
イケメンは上目遣いなんてしてはいけません。
｢うー…
何作るの？｣
｢とりあえず、さっさとできる炒飯にしようかなと｣
ニンジンと玉ねぎを手に取ってまな板の上に乗せる。
まな板や包丁はほとんど使った形跡がなく、新品のようにキレイだった。
｢…わかった、手伝う｣
｢ん、じゃあ玉ねぎの皮をむいてみじん切りにしてくれる？｣
数分後、夏樹は泣きながら包丁を持つことになった。
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リみみ - ぽきさんは北川大雅です！上からでごめんなさい (2018年6月7日 20時) (
レス) id: e4407b93c6 (このIDを非表示/違反報告)
ミルコ(プロフ) - 名無し君さん» (確かに…)て、テンパってそこまで頭が回らなかったということで！！ (2017年6月9日 7時) (レス) id: 8f15edc2e9 (このIDを非表示/違反報告)
ミルコ(プロフ) - ミッキーさん» まぜちゃん… (2017年6月9日 7時) (レス) id: 8f15edc2e9 (このIDを非表示/違反報告)
名無し君 - 鍵って大家(管理者)に頼べば合鍵で開けてくれるのでは？ (2017年6月9日 7時) (レス) id: 3a9ab4d4e9 (このIDを非表示/違反報告)
ミッキー - 『黄身ちゃんをヘラちゃんでまぜちゃん。』 (2016年12月1日 23時) (レス) id: b0dbcdb014 (このIDを非表示/違反報告)
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