口達者な爺さん ページ27
頬に伝わる冷たい感触。何か、液体のようなもの。
目を開けるとそこに私は寝かされていた。
「ようやく目覚めたか、全く。いつまで俺を待たせれば気が済むんだ貴様は。」
「ええ、っと。」
初めましての宿儺様が私よりだいぶ上から話しかけて来てるんですが。何この状況。
何も言葉を返さない私を、彼は鋭い目付きで睨みつけた。
「許可なく俺を見上げるな、不愉快だ。」
「はあ？あ、いや、」
変に反抗すれば殺される。それをちゃんと理解しているつもりだが、どうも心に余裕がある。
何だか変な感じだ。しかし、見上げているこの状態が不愉快であると言うのだからこの体制をどうにかしなければいけない。
考えた私は大量の骨が積み重なる彼の座る場所まで登ることに決めた。
要は見上げなければいいのだ。
歩き出した私を、宿儺は怪訝そうな顔で見ている。
骨に手を掛け、足場を探して登る。
「何をしている？」
「何って、登ってるんだけど。ほら手出して。」
「は？」
「いいから！ん！」
片手を伸ばし宿儺にも手を出すよう言えば、私に気圧されたのか彼は反射的に手を伸ばす。
遠慮なく掴んでよいしょ、と彼の隣までやってきた。
「文句は受け付けないよ、宿儺が見上げるなって言ったんだから。」
「…貴様は、昔からそういう奴だったな。」
「昔？何言ってんの。」
「…いや、何でもない。」
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shinox2(プロフ) - 更新ありがとうございます！！ (2021年10月6日 0時) (
レス) @page31 id: 947326f28f (このIDを非表示/違反報告)
ハナ - すいません誤字ってしまいました...これからも頑張ってください！ (2021年8月14日 14時) (レス) id: a20e372e06 (このIDを非表示/違反報告)
ハナ - 前回の作品から来ました！めっちゃ続き楽しみです！これからも頑張ってくださ！！応援してます (2021年8月14日 14時) (レス) id: a20e372e06 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：巫女@桜 | 作成日時：2021年8月13日 0時
