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「Aちゃん、研修の班、一緒にならないっ!?」
「…あ、修学旅行の」
「そうそう!」
………本来なら一人で行動するべきなんだろうけど、護衛をすることが出来ない。
それに、一人で行動するのは不審に思われるだけだろうし。ほーんと、面倒な立ち位置に居るなぁ。
そんなことを思いつつ、返事をしようと口を開いたその時、不意に烏間先生に名前を呼ばれた。茅野さんに断りを入れて早足でその場へと向かった。
「なぁに?」
「今回の修学旅行についてだ。
Aさんには、極力生徒の護衛を優先してやってもらいたい」
「えっと…暗殺の方は?」
「プロの殺し屋を雇った。狙撃手で皆の邪魔にはならないだろう」
狙撃手、ね…。
ふふ、甘く見すぎじゃないかな。プロの殺し屋でも致命傷を与えるのは難しいだろうに。だって相手はマッハ20だしねぇ。
「ま、分かった。…あ、そうだ」
先程の電話内容も云っておかないと。一応依頼中の話だからね。
「修学旅行の夜、他の依頼が入ってきたので少しの間抜けることになるので宜しく御願いしま〜す」
「あぁ、依頼の内容は…」
「ふふ、企業秘密」
「…分かった、生徒達には上手く誤魔化しておく」
「助かるよ」
最後に笑って教員室から出た。
教室に入ると私を待っていたのか、茅野さんがこちらへと駆け寄ってきた。
「おかえり、Aちゃん!」
「ふふ〜、ただいま。
…研修の班の事だよねぇ、是非御一緒させて欲しいなぁ」
「やった!あ、メンバーは…」
茅野さんは途端に皆が喋っている方向へと目線を向け、また口を開いた。
「渚に杉野、奥田さんと神崎くんにカルマくんだよ!」
それに了承した後で、後ろからやんわりと弱めの力で肩を叩かれた。
「潮田くん、如何したの?」
「あ、ううん、茅野が徳永さんも同じ班だって言ってたから…」
「成程。ま、気楽に行こーね」
「うん、よろしくね」
他愛もない話をしながら黒板を見ると、次の時間は研修のルート決め。各々が其れを決めることになった。
「ね、Aちゃん!甘味巡りとかしたくない!?」
「う〜ん、何方でも佳いよ〜」
この言葉から推測するに、茅野さんは甘味を好んでいるらしい。
「徳永ちゃん、甘いもの好きじゃないの?」
「佳い思い出がなくってね」
思い出したくもないあの憎き
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ろい(プロフ) - 零さん» ひぇっ、恐れ多いです…。今週の更新はあまり出来ませんが来週は頑張ります!!これからもこの作品をよろしくお願いします! (2019年6月20日 23時) (レス) id: 221a5d6f5e (このIDを非表示/違反報告)
零(プロフ) - めちゃめちゃ面白いやんけ……暗教も文ストも好きだからめっちゃ好き……))更新無理しない程度に頑張って下さい!楽しみしにしてます!!! (2019年6月20日 22時) (レス) id: c17c74b3a4 (このIDを非表示/違反報告)
ろい(プロフ) - 柊まふさん» 最高と言っていただけるなんてすっごく嬉しいです!今、書き直しをしているのでまた1から読んでみてみるのも面白いかもしれません、是非どうぞ! (2019年5月23日 6時) (レス) id: 221a5d6f5e (このIDを非表示/違反報告)
柊まふ(プロフ) - 最高です!更新 楽しみです! (2019年5月22日 16時) (レス) id: 9a5360aa7e (このIDを非表示/違反報告)
ろい(プロフ) - 無気力さん» ありがとうございます!更新頑張ります! (2019年5月21日 21時) (レス) id: 221a5d6f5e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ろい | 作成日時:2019年4月14日 20時