【終わりのセラフ】天才少女と夜想曲 2ndstory

前線と皆殺し ページ4

優｢あの野郎…ふざっけんな！！余裕顔で馬鹿にしやがって…！！｣

三葉｢…騒ぐな。奴らの気が変わる前に移動するぞ。新宿部隊と合流する！｣

シノア｢今回はいい勉強になりました。死者が出なかったという幸運にも恵まれた。
優さんが自分から撤退を提案してくれたのも嬉しかったです｣


私は新宿の方を見据えた。


与一｢………なんかもう、渋谷に帰りたいなぁ｣

君月｢同感だがそういうわけにはいかないだろ｣

『新宿が落ちちゃったら次は渋谷だよ？』

優｢渋谷には君月の妹もいるしな｣

三葉｢なら、行くぞ｣


新宿を守らないとね。







優｢やっと着いた。新宿だ｣


けたたましい、サイレンが響き渡る。


｢緊急警報！！緊急警報！！吸血鬼たちの襲撃がありました！！｣

｢敵は西防御壁に攻撃を仕掛けています。民間人の皆さんは東防御壁へ退避してください！！｣

優｢どうなってる？｣

シノア｢言葉通りの意味でしょ？｣

『…吸血鬼たちが攻めてきた』


バタバタとうるさい音をたてながら上空にはヘリコプターが飛んでいる。

それを打ち下す人達。


君月｢こりゃ、ひでぇな。完全に戦争じゃねぇか｣

三葉｢グレン中佐が言ってた通りだ。
関西の吸血鬼どもはあたしたち日本帝鬼軍を潰すつもりだ｣

｢兵士のみなさんは西へ！！吸血鬼たちが大挙して押し寄せてきています！！｣

優｢で、俺たちの部隊はどう動くんだ？｣

『私たちは吸血鬼殲滅部隊だよ？
もちろん、吸血鬼が出てきたのなら……』

『行くのは前線だね』


私たちは走って前線に向かった。





｢門を守れえぇえええ！！｣

｢決して……決して街の中に吸血鬼を入れるな！！｣

｢うるさいぞ、人間＿＿＿＿＿｣

優｢うるせぇのはてめぇだ｣

｢あ……あんたらは…！｣

｢やった！！ついに吸血鬼殲滅部隊が来たぞぉ！！｣


私たちの姿を目に入れた人達は次々と歓声を上げる。




君月｢よっし、門前はあらかた殺ったぞ｣

与一｢他の敵襲は？｣

シノア｢今のところないようですが＿＿＿＿＿｣


私はパルクールを使って、門の上に上がり見下ろす。


『そうだね、シノアの言う通りないよ』

｢シノア分隊へ＿＿＿一瀬中佐から命令です。
至急、新宿五丁目交差点に来い。敵の司令塔がいる＿＿＿とのことです。向かってください｣

与一｢五丁目？……って｣

『ここからすぐだね』

優｢よし、じゃあ行くぞ！｣

優｢吸血鬼どもを皆殺しにしてやる！｣

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