届け あの空に�� ページ32
「オイ…
とんでもねぇ事、
しれっと言ってるぞ」
「あい!」
「この件の解決方法に辿り着いたのか…
流石はAだ」
「えっ!?本当に出来るの!!?」
ルーシィとグレイはAの言葉に困惑し、
ナツは興味津々でAとエルザを見ていた。
「しかし、
その前に確認したい事がある。
皆を集めてくれないか?」
村の入口付近に
村人達が集められた後、
エルザは話を始めた。
「整理しておこう。
君達は紫の月が出てから、
その様な姿になってしまった。
間違いないか?」
「ほがぁ…正確には、
あの月が出ている間だけこの様な姿に…」
「話を纏めると、
それは3年前からという事になる」
「確かに…それくらい経つかも…」
「あぁ…」
エルザは周辺を歩きながら話を更に進めた。
「しかし…
この島では3年間、
毎日月の雫(ﾑｰﾝﾄﾞﾘｯﾌﾟ)が行われていた。
遺跡には一筋の光が、
毎日の様に見えてた筈…きゃあ!!」
歩きながら話していたエルザは
足元に落とし穴がある事に気付かず、
それを踏んでしまって落下した。
「お…落とし穴まで復活してたのか…」
「きゃ…きゃあって言った…ぞ」
「か…可愛いな…」
『エルザ!!大丈夫!!?』
「あたしのせいじゃない!!
あたしのせいじゃない!!」
エルザの意外な一面に
ナツとグレイとハッピーは驚き、
ルーシィは頭を抱え、
Aは落とし穴の側に氷の階段を造っていた。
「つまり、この島で1番怪しい場所ではないか」
「うあ…何事もなかったかの様だぞ」
「たくましい…」
エルザは何事もなかったの様に、
落とし穴から出てきた。
「何故、調査しなかったのだ」
エルザの言葉を聞いた村人達はザワつき始めた。
「そ、それは村の言い伝えで
あの遺跡に近付いてはならんと…」
「でも…
そんな事言ってる場合じゃなかったよね。
死人も出てるし、
ギルドへの報酬額の高さから見ても」
『本当の事を話してくれませんか?』
Aがそう言うと、
モカは恐る恐る口を開いた。
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作者名：ゆき | 作成日時：2023年3月24日 11時
