妖精の尻尾の姫_4章【FAIRYTAIL】 (ページ4)

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青い鳥④ ページ4

「そーいや、
　デリオラの話聞いたか?」

「あぁ。
　北の大陸に移動したらしいな。
　ブラーゴ辺りにいるってよ」

「マジか!!
　じゃあ、イスバンに
　平和が戻ったのかよ!!?」

「ブラーゴに…」

『グレイ、ウルが家に帰るって!!』

「デリオラ…」

『グレイ?』

Aはその後も、
いつもと様子が違う
グレイの事を心配していた。

その日の夜――
嫌な予感がしたAは、
一向に姿を現さない
グレイのいる寝室へ向かった。

『グレイ…?
　家に帰ってから、
　ずっとそこで何してるの?』

「倒しに行くんだ」

『倒す…?
　グレイは何を倒しに行くの?』

「デリオラだ」

『デリオラって――
「よせ!デリオラなんかに勝てる訳ないだろ!!
　お前じゃ無理だ、グレイ!!」』

そこにウルとリオンが姿を現した。

「うるせぇよ。
　お前らなんかに分かるかよ。
　オレは父ちゃんと母ちゃんの仇を取るんだ!!
　なんか文句あんのかよ!!」

「出て行けば破門にする!!」

「あぁ…せいせいするよ!!」

「グレイ!!」

グレイが出て行く直前、
A達に背を向けたまま小さく呟いた。

「オレが死んだら、
　もっと強い魔法を教えてくれなかった
　アンタを恨む」

そうして、
グレイは家を出て行ってしまった。

「まったく…A、リオン、支度をしろ。
　あの大馬鹿者を連れ戻しに行くぞ」

ウルはそう言ってリビングに姿を消した。

『ねぇリオン、
　私達…これからどうなっちゃうんだろう…』

「大丈夫!
　ウルの言う通り、グレイを連れ戻そう。
　オレ達なら出来るさ!!｣

不安で怯えていたAの手を握って、
リオンは落ち着かせる様に笑顔でそう言った。

いつもと変わらない
リオンの笑顔を見たAは、
安心した様に頷いた。