勝手にしやがれ!!�� ページ44
「つまり、
ナツはこの場所が分からなくて
フラフラしてる訳だな。
グレイ、
Aとナツを探しに行くぞ。
見つけ次第ギルドに戻る」
エルザの言葉にグレイは目を見開いた。
「な…何言ってんだエルザ…
事情を聞いたなら、
今この島で何が起こってるか知ってんだろ」
「それが何か?」
エルザがそう言うと、
ルーシィが
"何を言っても無駄だ"という様に、
首を横に振っていた。
グレイはそれを見て言葉を失っていた。
「私はギルドの掟を破った者を連れ戻しに来た。
残るはAとナツの2人…
それ以外の事には一切の興味がない」
「この島の人達の姿を見たんじゃねぇのかよ」
「見たさ」
「それを放っておけというのか!?」
「依頼書は各ギルドに発行されている。
正式に受理された
ギルドの魔導士に任せるのが、
筋ではないのか」
「今の言葉、
Aが聞いたらどう思うだろうな。
見損なったぞ…エルザ」
「何だと?」
グレイの言葉を聞いた
エルザの眉がピクッ、と動いた。
「グレイ!エルザ様に向かってなんて事を!!」
「様…!!?」
「お前までギルドの掟を破るつもりか。
ただでは済まさんぞ」
エルザは換装した剣をグレイに向けた。
しかし、
グレイはエルザに恐れる事なく
向けられた剣の刃を握った。
「!!」
「勝手にしやがれ!!
これはオレが選んだ道だ!!
やらなきゃならねぇ事なんだ」
剣の刃を握ったままの
グレイの手から血が流れた。
「最後までやらせて貰う。斬りたきゃ斬れよ」
グレイはそう言って剣の刃から手を離すと、
手から流れている血をそのままにして
エルザ達に背を向けてテントから出た。
グレイがテントから出た後、
エルザはルーシィとハッピーの目の前に立った。
「ちょ…エルザぁ〜
おおお…落ち着いて…!!」
「そうそう、
グレイは昔の友達に負けた上に
Aを連れて行かれて
気が立ってるんだよぉ〜…」
ルーシィとハッピーが震えた声でそう言うと、
エルザは2人を睨んだ。
「エルザぁ〜っ!!」
「ナツー!!助けてー!!」
エルザはルーシィとハッピーに向かって、
剣を振り落とした。
「行くぞ」
「「えっ?」」
エルザが振り落とした剣によって、
ルーシィとハッピーの拘束が解かれた。
「これでは話にならん。
まずは仕事を片付けてからだ」
それを聞いた
ルーシィとハッピーの
顔に笑顔が浮かんだ。
「勘違いするなよ。罰は受けて貰うぞ」
「「あい」」
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作者名：ゆき | 作成日時：2023年3月20日 14時
