妖精の尻尾の姫_3章【FAIRYTAIL】 (ページ20)

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島の調査① ページ20

翌日、早朝――
ルーシィは、
Aの身体を揺さぶって起こした。

「A!起きてっ!!」

『ルーシィ、おはよう…早起きだね』

ルーシィは早朝にも関わらず、
出かける支度を既に済ませていた。

『ナツ達は起きなかったの?』

「そうなの!
　さっきから何回も起こしてるのに!!」

Aがナツ達の方を見ると、
未だにぐっすりと眠っていた。

ルーシィは起きないナツ達に苛立って、
3人の布団を引き剥がした。

「アンタ達!良い加減起きなさいよっ!!」

「早ェよ」

「まだめっちゃ朝じゃねぇか」

ルーシィの声で目覚めたナツとグレイが、
気怠げにそう言って起き上がった。

「誰のせいで眠れなかったと思うのよ!!
　出発よ!出発!!
　ネコ!!起きろ!!!!」

「あい…」

『ルーシィは朝から元気だね!』

「うるせぇの間違いじゃねぇか?」

Aはグレイの言葉に苦笑すると、
ルーシィに問いかけた。

『ねぇルーシィ、
　今から何処へ向かうつもりなの?』

「うーん…そうね…
　昨日は村を一通り調べたから、
　今日は村の外に行ってみましょ!!」

Aはルーシィの言葉を聞いた後、
ルーシィが朝からやる気に
満ち溢れている理由を考えた。

『(この依頼の報酬は確か、
　700万Jと黄道十二門の鍵だったっけ…?)』

Aは結論に辿り着くと、
張り切っているルーシィを見て再び苦笑した。

A達が村を出ようと村の門に向かった時、
門番である男性に声をかけられた。

「早いですね。
　周りが悪魔だらけじゃ、
　眠れませんでしたか?」

『おはようございます!
　いえ、そういう事ではないですよ!!』

門番が皮肉を言うが、
Aは落ち着いた様子のまま笑顔で対応した。

『月を壊す前に
　何か手がかりがないか、
　村の外を調査する事にしたんです!!』

「何!?やっぱ壊すのか!!?」

「アンタはちょっと黙ってなさい!
　ここは一旦Aに任せましょ!!」

ルーシィがそう言ってナツを止めると、
Aは自身の胸に手を当てて
悲しそうな表情をしていた。

『皆さんの事を思うと胸が痛みます…
　早く皆さんを元に戻すためにも、
　門を開けて頂けませんか?』

Aを見た門番の男性は、
頬を少し赤くして慌てていた。