妖精の尻尾の姫_11章【FAIRYTAIL】 (ページ42)

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連合軍、集結!③ ページ42

「な…何!?この甘い声!!?」

「一夜様」

「一夜?」

レンが男性の名前を呟いた瞬間、
エルザは立ち上がって階段の方を見つめた。

「久しぶりだね、エルザさん」

「ま…まさか、お前が参加してるとは…」

「会いたかったよ、マイハニー。
　貴女のための一夜でぇす」

そこには、
4頭身ほどの背丈に白色のスーツを着た、
イケメンとは程遠い顔をした
1人の男性がいたのだった。

「「『マイハニー!?』」」

A、ルーシィ、ハッピーが
一夜の爆弾発言に驚愕している中、
エルザは顔を真っ青にしていた。

「「「一夜様の彼女さんでしたか。
　それは大変失礼を…」」」

「全力で否定する!!」

「片付けろ!
　遊びに来たんじゃないぞっ!!」

「「「ヘイ!アニキ!!」」」

一夜が注意をすると、
トライメンズは素早く片付け始めたのだった。

「あれ…さっき、
　"一夜様"って言ってなかった?」

「一貫してないんだね」

「君達の事は聞いてるよ。
　エルザさんにAさん、
　そしてルーシィさんと…その他」

「オレ等はその他かよ!!」

雑な扱いを受けたグレイは、
思わずツッコミを入れた。

「むっ、くんくん…良い香り(ﾊﾟﾙﾌｧﾑ)だ」

すると突然、
一夜はルーシィの方に顔を向けて
匂いを嗅ぎ始めたのだった。

「キモいんですけど…」

「スマン…私もコイツは苦手なんだ。
　凄い魔導士ではあるんだが」

そんな一夜に対して
ルーシィは鳥肌を立たせ、
エルザは申し訳なさそうにしていた。

「青い天馬(ﾌﾞﾙｰﾍﾟｶﾞｻｽ)のクソイケメンども。
　あまりうちの姫様方に、
　ちょっかい出さねーでくれねーか?」

「あ、帰って良いよ。男は」

「「「お疲れさまっしたー」」」

「オイオイ!!」

男に対して相変わらず雑な扱いをする
青い天馬(ﾌﾞﾙｰﾍﾟｶﾞｻｽ)のメンバー達に、
グレイは苛立ちを覚えたのだった。

「こんな色モン寄こしやがって…
　やる気あんのかよ」

「試してみるか?」

「僕達は強いよ」

「喧嘩か!混ぜてくれー!!」

一触即発な状態の中、
先程まで乗り物酔いに苦しんでいたナツが
そこに混ざろうとしていた。

「やめないか!お前達!!」

「くんくん…
　Aさんも素敵な香り(ﾊﾟﾙﾌｧﾑ)だね」

『ひっ…!』

「Aに近寄るなっ!!」

Aに近付いて匂いを嗅いでいた一夜を、
思わずエルザは殴り飛ばした。

『エルザ!?』

「メェーン!!」

ガシッ――
屋敷の入口へ吹き飛んだ一夜は、
誰かに頭を鷲掴みにされたのだった。