妖精の尻尾の姫_11章【FAIRYTAIL】 (ページ39)

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闇を討つ光③ ページ39

『ねぇ、ナツ。
　もしもナツが1人で
　六魔将軍(ｵﾗｼｵﾝｾｲｽ)と戦って、
　一度に6人分の魔法を
　向けられたらどうする?』

「その時は、
　全員の攻撃を避けて
　1人ずつ倒す!!」

『ナツが1人ずつ倒している間に、
　仲間が他のバラム同盟のギルドに命令して
　妖精の尻尾(ここ)に攻め込むかもしれない…

　ここにいるみんなが、
　危険な目に遭う可能性があるんだよ?』

「それは…」

ナツが言い淀んでいると、
Aは諭す様に言葉を続けたのだった。

『そんな可能性を出さない様に、
　ナツが1人で戦って大怪我をしない様に、
　連合を組んでみんなで戦うんだよ。

　それにナツが強い事は、
　私が…妖精の尻尾(ﾌｪｱﾘｰﾃｲﾙ)のみんなが
　1番分かってるよ!!』

「おう!」

ナツが理解したかの様に頷く様子を見て、
マカロフとエルザは安心した様に息を吐いた。

「A、悪ィ。
　オレはそこまで考えてなかった…
　気付かせてくれてありがとな!!」

『うん!
　六魔将軍(ｵﾗｼｵﾝｾｲｽ)を倒しに行く時は、
　頼りにしてるからね!!』

「任せとけ!
　Aの事はオレが守るからな!!」

Aとナツが楽しげに話をしていると、
不機嫌そうな表情をしたグレイが歩み寄った。

「おい、クソ炎」

「あぁ?何だよ変態」

「オレの何処が変態だよ」

「今の自分を見てみろよ。
　服脱ぎながらこっちに来やがって」

ナツとグレイは互いに額を押し付け合った後、
とうとう喧嘩を始めてしまったのだった。

「おい!お前達!!」

『もう…
　ナツとグレイは、
　すぐ喧嘩するんだから』

「A」

『どうしたの?おじいちゃん』

するとその時、
喧嘩を眺めていたAに
マカロフが声をかけたのだった。

「魔力を使いこなせる様になったのは良いが、
　完全に魔力が回復したのはつい最近じゃ…
　十分に気を付けるんじゃぞ」

『うん、気を付けるね』

そう言われたAは、
真剣な表情しながら力強く頷いた。