妖精の尻尾の姫_11章【FAIRYTAIL】 (ページ35)

今日:19 hit、昨日:31 hit、合計:20,897 hit

妖精達のご奉仕② ページ35

『もしかして2人とも…
　さっきから私の事を見てた?』

「そうだけど…」

ルーシィがそう答えると、
Aはお盆で顔を隠したのだった。

「急にどうした?」

「A?」

『ファンの人達が
　喜んでくれるからやってたけど、
　それをグレイ達に
　見られてたのは恥ずかしい…』

「もしかして、
　A…照れてる?
　ホント可愛いんだからー!!」

それを聞いた瞬間、
グレイはニヤリと笑って
Aからお盆を奪ったのだった。

『ちょっ…!!』

「耳まで真っ赤だな」

『か、からかわないでよ!!』

Aはそう言って
グレイをポカポカ叩いていたが、
その姿にグレイは口元を緩ませていた。

「そんな攻撃、
　痛くも痒くもねぇよ。
　…良いモン見れた事だし、
　オレは仕事に戻るわ」

『もう!またからかって!!』

Aが怒りながらそう言ったが、
グレイは楽しそうな笑みを浮かべて
厨房へと向かったのだった。

レストラン 8island 裏口――

「いやーお疲れ様。
　スっかし最近の若い子は働きモンだねぇ。
　またいつでも来なさいよ」

A達にそう言った男性は、
マカロフの古くからの友人であり
レストランのオーナーであるヤジマだった。

「はい。今日は勉強になりました」

「気に入ってるんだ、その服」

ウェイトレスの衣装を気に入ったのか、
エルザは未だに着替えていなかった。

「ミラちゃんの気持ちが少しは分かったよ」

『ミラに感謝しないとね』

疲れた様子で壁に寄りかかるグレイに、
Aはそう言って笑っていたのだった。

「Aは疲れてねぇのか?」

『たまにミラの手伝いしてるからね!!』

「ふぅ～食った食った」
　
「アンタ、店のモン食べすぎ!!」

その横では、
店の料理を大量に食べたナツを
ルーシィが叱っていた。

『あの…ヤジマさん。
　評議会を辞めたと聞いたのですが…』

「「評議会!?」」

その単語を聞いたナツとグレイは、
ビクッ、と反応していた。

「アンタ達知らなかったの?
　ヤジマさんは元評議員の1人よ」

「Aちゃん達が気に病む事はないよ。
　…ところでAちゃんは、
　今の評議会の事をどれくらいスってるかな?」
　
『以前よりも厳格な評議会を
　立ち上げようとしている…と、
　噂で聞いた事があります』

それを聞いたヤジマは、
肯定するかの様に頷いたのだった。