妖精の尻尾の姫_11章【FAIRYTAIL】 (ページ28)

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金髪美少女コンビ① ページ28

アカリファの街――
街にある商業ギルド、
LOVE&LUCKYの前には
人だかりが出来ていた。

「人質はどうなったんだ!!」

「助けて下さい!あの中には主人が!!」

「皆さん落ち着いて!
　近くの魔導士ギルドに
　応援要請を出してます!!」

「危ないから離れてください!!」

1人の兵がそう言うが、
焦る町民達の耳には届いていなかった。

『ギルドの中に人質がいる事を考えると、
　正面突破っていう訳にはいかないよね…』

Aとルーシィは近くの建物の陰から、
その様子を伺っていた。

『窓から入るとなると壊さなきゃダメだし、
　破片で怪我人が出るかもしれない。
　かと言ってゆっくり壊してたら、
　気付かれる可能性もあるし…うーん…』

「お父さん…」
　
「姫、A様」

『うわっ!』
　
すると突然、
Aとルーシィの足元の地面から
バルゴが現れたのだった。

「地面からギルドに入れないか
　バルゴに試して貰ってたの。
　で…どうだった?」

「何とか建物の中まで開通出来そうですよ」
　
『流石バルゴ!!』

「ありがとう!バルゴ!!」
　
「おしおきですか?」
　
「感謝してんのっ!!」

「しかし、中には大勢の魔導士がいます。
　我々だけで大丈夫でしょうか?」
　
その言葉を聞いたAとルーシィは、
顔を見合わせて笑ったのだった。
　
『私達なら出来るよ!!』
　
「Aがいてくれたら余裕だわ!
　金髪美少女コンビには敵なしよ!!」

『金髪美少女って…』

「自分で言うのですね」

「本当の事なんだから、
　自分で言っても良いじゃない!
　行くよ!A!!」

『うん!!』

そうしてAとルーシィは、
バルゴが掘った穴へと飛び込んだのだった。