妖精の尻尾の姫_11章【FAIRYTAIL】 (ページ20)

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ルーシィの悩み② ページ20

「私をモデルに
　絵を描いても良いわよ。
　あ、勘違いしないでちょうだい。
　ヌードじゃないから」

「…」

エバーグリーンは、
自身をモデルに絵を描く様に
リーダスに言っていたり――

「そういえばお前って、
　Aとデキてんの?
　それとも未だに片想いなのか?」

「うっせぇよ。
　この間からしつこく聞きやがって」

「相変わらずグレイの片想いだよ。
　昔からAはナツと仲良いし、
　ナツとくっつくんじゃない?」

「バラすんじゃねぇよ!
　それにAがナツと…いや、
　誰かと付き合うとかありえねぇよ!!」

「長い間片想いしてるせいなのか、
　お前…何か拗らせてねぇか?」

ビックスローはハッピーとともに、
グレイにしつこく絡んでいた。

そして収穫祭が終わった後から、
エルザはよく1人でいる様になった。

「ミストガン…」

最近エルザに元気がないのは、
ミストガンの素顔がジェラールに似ていた事が
大きく関係している様だった。

そんな事があって
あっという間に1週間が過ぎたのだが、
ルーシィにとって大きな問題が残っていた。

「ああぁぁっ!!」

ギルドの壁にある貼り紙を見た途端、
ルーシィは頭を抱えながら泣き叫んだのだった。

貼り紙には、
ミス・フェアリーテイルコンテストの
結果が書かれてあった。

1位エルザ
2位ルーシィ
3位ジュビア

ミス・フェアリーテイルコンテストは、
エルザが優勝で幕を閉じたのだった。

「A、どうしよう!?
　1位になれなかったよぉ〜!!」

『ル…ルーシィ…落ち着いて…』

Aは自身の身体を揺さぶるルーシィを、
何とか宥めようとしていた。

「どうしよう…今月の家賃…」

「仕事行くか」

『それ良いね!
　ポーリュシカさんの薬のお陰で
　思ったより早く魔力を取り戻せたし、
　久しぶりにみんなで仕事行こうよ!!』

「やっとナツとAが働く気になったぁ～!
　うわーん!2人ともありがとぉ!!」

ナツとAの言葉を聞いたルーシィは、
嬉し泣きをしていたのだった。

『私とナツは調子悪くて、
　働けなかっただけだけどなぁ…』

「つーか、
　いつも仕事してるけど…
　ちょくちょく」

「あい」

するとその時、
何かを察知した様に
ルーシィはギルドの扉の方へ
振り返ったのだった。