妖精の尻尾の姫_11章【FAIRYTAIL】 (ページ13)

今日:34 hit、昨日:31 hit、合計:20,912 hit

しばしの別れ① ページ13

翌日、マグノリアの街――
ラクサスは雷神衆の3人に、
ギルドから離れる事を告げた。

「冗談じゃないわよっ!!
　何でアナタだけ出て行かないとならないの!?」

「オレ達だって罪は同じじゃねーのかよ!?」

「ねーのかよ、ねーのかよ」

エバーグリーンとビックスローは、
ラクサスの処分に納得いっていなかった。

「ジジィが決めた事だ」

「だったら私も出てってやるわよ!!」

「オレだってお前がいなきゃよう」

エバーグリーンとビックスローが猛抗議する中、
フリードだけは黙ったまま俯いていた。

「めんどくせェ奴等だな。
　"じゃあな"の一言も言えねぇのか?」
　
「何で…1人で全ての責任を取ろうとする」

すると突然、
今まで黙っていたフリードが
ラクサスに尋ねたのだった。

「そんなんじゃねぇよ。
　お前等と違ってオレには、
　このギルドに何の未練もねぇからな」

「Aがいるでしょ!?
　私達がマスターに頼んでみるわ!!」

「きっとナツやグレイだって反対してくれる!!
　アイツ等、何だかんだ言ってお前の事…」

それを聞いていたラクサスは、
穏やかな表情をしていた。
　
「ラクサス…」

「元気でな」
　
ラクサスは雷神衆に背を向けると、
左手を挙げながら何処かへ向かったのだった。

「ラクサス!!」
　
「ふざけんなよっ!
　雷神衆はどーなるんだよっ!!」
　
「また会えるよな…ラクサス」

エバーグリーンとビックスローは
その大きな背中に向かって叫んでいたが、
フリードは笑みを浮かべて呟いたのだった。