妖精の尻尾の姫_11章【FAIRYTAIL】 (ページ2)

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街を守るために② ページ2

「すまねぇ、
　オレの念話(ﾃﾚﾊﾟｼｰ)は
　ギルドまで届かねぇ。

　とにかくこれが聞こえてる奴だけで良い!!
　あの空に浮いてるものを――
「ウォーレン、テメェ…
　オレに何したか忘れたのかよ!!」」

ウォーレンが喋っていると、
それを遮る様に誰かが怒りの声色で言った。

「マックス!!
　あ、あの時はすまなかった…
　だってエルザ達を助けるために必死で…」

「ドロイだ!
　聞こえてるか!アルザック!!」

「き、聞いてるよ…さっきはごめん」

「ごめんで済むか!
　不意打ちなんか喰らわせやがって!!」

「てめぇもだ!ワカバ!!」

「絶対にラキは許さないわよ!!」

マックスの発言が皮切りとなり、
ギルドのメンバー達は念話越しに
言い争いを始めてしまったのだった。

『ちょっと!みんな!!
　今は争ってる場合じゃないんだよ!!!』

「喧嘩なら後でやれ!!」

≪お前が言うな!!≫

グレイが止める様に叫んだが
日頃ナツと喧嘩をしているため説得力はなく、
火に油を注いだ様になってしまった。

「今は時間がねぇ!空に浮いてんの壊せ!!」

「分かってねぇなぁ…
　本気でやりゃオレのが強いんだぞ!!」

「みんな聞いて!!」

すると突然、
ルーシィが言い争いを止める様に叫んだ。

ギルドのメンバー達は、
ルーシィの言葉を聞いて黙ったのだった。

「今は喧嘩をしてる場合じゃないの!
　このままじゃ街の人達も危ないのよ!?
　みんなで協力して街を守らなきゃ!!」

『ルーシィ…』
　
「みんなで力を合わせれば、
　どんな困難も乗り越えられる…
　それをあたしはここに来て教わった!!

　あたしはまだ、
　妖精の尻尾(ﾌｪｱﾘｰﾃｲﾙ)に入ったばかりだけど…
　このギルドを想う気持ちは、
　誰にも負けないつもりよ。

　妖精の尻尾(ﾌｪｱﾘｰﾃｲﾙ)は、
　あたしの夢…ずっとあたしの憧れだった。
　今でもそう…お願い!みんなで力を合わせて、
　あたし達のギルドを…
　あたし達の街を守ろう!!」

妖精の尻尾(ﾌｪｱﾘｰﾃｲﾙ)と
マグノリアの街を想うルーシィの言葉に、
Aは胸が熱くなった。