1341話 ページ41
✩
｢あんたら、刺激が強すぎたらごめんね。でもKnightsならライバルの実力は実感しておくべきだよねぇ｣
｢…分かった｣
どうして、凛月はあんなに嫌がってるんだろう…
｢でも、これだけは言わせて｣
｢なに｣
｢俺はただ…実感しても、もう誰もAを避けてほしくないだけ｣
｢…！？｣
昔はよく、｢Aちゃんに近づいたら駄目よ｣って周りから聞こえてきたな
お母さんは明星さんの家に何度も押しかけて、警察に捕まって…
あの子は犯罪者の子どもだから危ないわよって遠巻きにされてた
｢凛月、気づいてたんだ…｣
｢…？どういうことですか、凛月先輩｣
｢司ちゃん、Aちゃんのお母さんは…｣
｢あっ…す、すみません。今の発言は訂正させてください｣
｢いえいえそんな！大丈夫ですよ〜♪｣
今までその件に関して全く触れてこなかったから、気づいてないのかと思ってた
私のことを気遣ってくれてたんだろうな
｢…｣
今は私と共演すると引き立て役にされるって、皆から避けられてる
だから現状、身内とばっかり共演する羽目になってる
こんなの、私の想像してたアイドルじゃない
私はお客さんだけじゃなくて、スタッフさんも、一緒に歌って踊ってる人たちからも…
｢〜♪〜♪｣
｢｢…〜♪〜♪｣｣
皆に等しく幸せになってもらいたい
私はもう、新人とは呼べないぐらいにはアイドルとして経験を積んできてるから
ある程度の余裕もある
｢〜♪｣
視野も前より広がった
不器用でごめんなさい
でも、もう大丈夫
だから安心して、私と歌って踊ってほしいな…♪
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 6人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：赤月 音 | 作成日時：2021年4月5日 0時
