1334話 ページ34
✩
｢おいし〜♪｣
｢…ふふっ、誰かと食べるのって楽しいね｣
｢ね！私も一人で食べるタイプだったから、すっごく気持ち分かるよ！｣
レッスンを終えたあと、せっかくだからって一緒にご飯を食べることになった
半分こすれば二種類も味わえる…♪
｢ふぁ、あふ…｣
｢…食べたから眠いの？｣
｢う〜ん、そうなのかな。体力は作ってきたほうなのに、やっぱり動くと疲れて眠くなるっていうか…｣
｢…それだけ頑張った証拠だと思うよ｣
｢えへへ、そうだよね！｣
乱凪砂さんはこの後お仕事があるらしいから、私は途中まで送った
ご飯付き合ってもらったお礼にね
遠慮されたけど、星奏館の行き道でもあるし
｢…あぁ、そうか｣
｢んん？どうしたの？｣
｢…この前、茨に聞かれた質問の答えが分かった｣
｢質問？｣
乱凪砂さんが答えれないなんて、どんな質問なんだろう
そう思ってると、乱凪砂さんは優しく微笑んだ
｢…最近、私が磨く宝石は水色ばかりなんだけれど。Aちゃんの瞳と同じだからだったみたい｣
｢……そ、そっか｣
｢…うん｣
なんか、面と向かって言われると照れちゃうな…
｢…嫌だったかな｣
｢ううん！嬉しいけど、照れちゃって…あはは…｣
どきどきしちゃった
こういう甘酸っぱい…っていうのかな
最近は少ないほうだったし、ちょっと油断してたかも
｢ありがとね、乱凪砂さん…♪｣
｢…名前で良いのに。それとも、あまり親密になると彼に怒られてしまうかな｣
｢ん〜…大丈夫！らん…じゃなくて、凪砂さんは区別とかしっかりしてるし｣
｢…それなら良かった♪｣
凛月のこと、考えてくれて嬉しいな
燐音さんも少しは見習ってほしい
まぁ、あの人はあの人なりに色々といつも気を使ってくれてるけど
｢お仕事、頑張ってね！ばいば〜い！｣
｢…ばいばい♪｣
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作者名：赤月 音 | 作成日時：2021年4月5日 0時
