1098話 ページ48
✩
｢ドレス着てる子がハープ？｣
｢まぁ、なんて素敵なのかしら…♪｣
私達が舞台に立つと、好奇の眼差しで見てきた
いつもなら喜べるはずなのに、今日は全然わくわくできなかった
怖い、ちゃんと弾けるかな…
それしか頭になかった
｢〜♪〜♪｣
｢〜♪｣
｢綺麗な音色ね〜♪｣
｢こんなのもう普通にプロじゃない！？｣
｢ほんとそれ！｣
うん、なかなか好評だったみたい…♪
次はま〜くん達の出番だね！
｢凄い綺麗な音色だったぞ！｣
｢ゆうたくん〜、なんか眠くなっちゃったよ〜｣
｢次はロックだから、きっと目が覚めるよ…♪｣
｢そうだね！よ〜し！頑張るぞ〜！｣
おぉ…！
さっきまでの静かな空間が一気にぶち壊された！
もちろん良い意味でね…♪
｢予想はしてたけど、皆目が覚めたって感じだねぇ｣
｢こんなバラバラな系統なのに、最後は全員で演奏するんじゃから音楽とは愉しいのう…♪｣
｢あんずちゃ…じゃなくてプロデューサーさんもそう思うよね！｣
｢うん…はい！そう思います！｣
この前あんずちゃんと親しく喋ってたら、七種さんに怒られたんだよね
でもプロデューサー呼び慣れないよぉ…
あんずちゃんに着替えを手伝ってもらいながら、私は次のソロパートを脳内で反復していた
｢ふふっ｣
｢んん？どうしたの？｣
｢ううん。きりっとしてて、格好いいな〜って思ってたの…♪｣
｢ほんと！？｣
あんずちゃんに褒められると、私は嬉しくなってやる気に満ち溢れた
えへへ…♪
｢行ってきます！｣
｢行ってらっしゃい…♪｣
そこでちゃんと見ててほしいな…♪
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作者名：赤月 音 | 作成日時：2021年3月15日 6時
