1091話 ページ41
✩
｢ようこそお越しくださいました。私はCOSMIC PRODUCTIONの所長兼Messiahの柊Aです｣
｢随分と若い所長さんですね♪｣
｢ははは！そうかしこまらんでも良い｣
｢えへへ、ありがとうございます…♪｣
なんか最近、頻繁にお偉いさんが来てる気がする…
毎日こんなことばっかりしてると思う
まぁ私は良い見世物だろうしね
｢最近Crazy:Bとやらが大暴れしてるらしいが、あれは君の作戦なのか？｣
｢はい！副所長の七種茨さんの提案で、ES内を今よりも綺麗にするために…＿＿｣
本当は私の作戦どころか教えられてもなかったけど
そんなこと言ったら｢こいつは所長に向いてない｣とか、｢見た目通りなんだな｣って侮られる
それは私も困るからね
お母さんだけじゃなくて、もしかしたらコズプロ全体が舐められる可能性だってある
｢社長、そろそろ…｣
｢…もう少し話をしたかったけれど、もう時間が来てしまったみたいだ。今日は会えて良かったよ｣
｢私もお会いできて光栄でした！ご足労いただきありがとうございました…♪｣
まだ数分なのに…
そんな短い時間だけでも、私に会いに行こうとしてくれるなんて
…おかしい
｢…｣
心がざわざわする
何か、嫌な予感がして怖い
人の目が…怖くて震えてしまう
ダメだな、私アイドルなのに…顔も見るのも怖いなんて
｢はぁ、はっ…｣
｢Aさん？大丈夫ですか？｣
｢は、はい！大丈夫ですよ…♪｣
あはは…想像しただけで息が荒くなるなんて、私も結構重症かもなぁ…
｢おい。確か今は3億だったよな｣
｢…？｣
｢そうです｣
｢よし、決めた。4億だ｣
な、なに今の会話…
私は何故か、心臓が飛び出そうな気持ちを抑えながら声を殺して聞いてしまった
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作者名：赤月 音 | 作成日時：2021年3月15日 6時
