幸せのおすそ分け２２【あんスタ】 (ページ34)

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1084話ページ34

✩✩

｢こいつ、会議中に寝るとかどんな神経してんだ…｣

｢まぁ許してやれよ。確か今日、Ra*bitsとかなり大きな会場でライブをしてたみたいだしな｣

ふふっ、小さい子みたいにすやすや寝てる…♪

こんな夜遅くまで頑張ってて偉いねぇ

Aは頑張り屋さんだよ

｢そうなんですか？俺たち、さっきまで普通に仕事してるとこしか見てませんでした｣

｢確かに塩酸の匂いがしてたような…｣

｢うおっ…今ネット見たら、なんか噂になってんぞ｣

｢うわ、本当だ…｣

皆が引いてるのを見て俺も確認すると、おっさんが舞台に上がりこんでAに抱きついたらしい

しかも、水着の衣装で…

｢う、うぅ…｣

｢凛月や、気持ちは分かるが堪えておくれ。せっかくの夢が悪夢になってしまう｣

｢…分かってる｣

Aって本当に感情に敏感だよね

ただ生きてるだけで苦しいなんて、俺たちは似た者同士なんだろうねぇ

だから惹かれたんだろうなって凄く思う

俺が怒りを抑えてAの表情を見ると、すぐに負の感情は消えた

｢俺が運んでく｣

｢は？リッチ～、知ってるだろうけどこいつ女子寮だぞ｣

｢うん。だから途中までね…今度は絶対に、離れたりしないって約束したから｣

｢…｣

兄者が何か言いたげな顔をしてたから、俺はさっさとAを抱いて部屋を出た

｢ぷっ…あはは。凛月お前、本物の騎士みたい…♪｣

｢俺は今もこれからもず～っと騎士だよ｣

｢あぁ、そうだな…♪｣

ま～くんは微笑みながら、俺たちを見送ってくれた

ふふっ、今日は満月だねぇ…♪