幸せのおすそ分け２２【あんスタ】 (ページ4)

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1054話ページ4

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｢これがあやつの言っておった混沌か｣

｢あぁ？何言ってんだよ。ついに頭イカれたのか？｣

我輩がわんこ…晃牙を無視して話しかけると、何かを察したような表情で押し黙った

｢くっくっく…おぬしと言えども、王女さまを見捨てるほど冷淡な人間では無いということかのう｣

｢…｣

｢方法ならいくらでもある。あの様子じゃ、あやつはきっとこのままCrazy:Bを野放しにするじゃろうしな｣

｢…なるほどな。もうそこまで知ってんのかよ♪｣

UNDEADの子たちに変な顔をされながら、我輩は彼の行動をじっくり眺めた

あちらも様子を伺っておるようじゃのう

｢…きゃはは。ハニーをとっ捕まえて俺っちを脅そうってか？｣

｢それは最終手段じゃ。我輩はこの愉快な現状を賞翫するとしようかのう…♪｣

｢ぎゃはは！要は見世物ってことっしょ♪｣

すると、あやつは急に笑い出した

｢俺っちを買いかぶりすぎだぜェ吸血鬼さんよう。誰がいつあんなガキを助けるなんて言ったか？｣

｢ちょっとお二人さん、さっきから何こそこそ…｣

『ぎゃははは！お～い！聞こえてるかハニー♪』

｢…ほう♪｣

『こいつら、俺っちのハニーを狙ってるらしいから自分で用心しとけよ！落ちこぼれの俺っちには助けてやる余裕もねェし…♪』

そう言うと、あやつはこちらを見ながら嘲笑した

確かに人の心配をしておる場合では無いのう

それに、これはちとまずい展開じゃ

｢幼馴染みなら、ハニーのバケモンじみた野生の勘もご存知だろ？なァ、吸血鬼さん…♪｣

｢あぁ。しかし、少し勘違いしておるようじゃ｣

それだけ言い残すと、我輩は演目に集中した

いつまでもお喋りしておる訳にもいかんからのう

｢あの子はおぬしと違って、ここに帰る場所がある｣