幸せのおすそ分け２２【あんスタ】 (ページ29)

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1079話ページ29

✩

｢は…っくしょん！｣

｢そういえば、このままでは風邪をひいてしまうね｣

｢俺っちはそろそろ帰るとするか…♪｣

忘れてたけど私、まだ衣装のまんまだった…！

マネージャーさんやRa*bitsの子たちが心配してるかもしれない

｢あっ！兄さん！｣

｢きゃはは！まだ追いかけっこする気かよ…♪｣

｢待て！｣

｢待てって言われて待つバカはいねェんだよ♪｣

た、楽しそう…

燐音さんもさっきより凄く幸せそうな笑顔をしていた

ふふっ、弟さんと遊べて嬉しいんだろうな…♪

｢…はっ｣

早く着替えないと！

その後、私は慌てて着替えた

｢Aちゃん先輩なんだぜ！｣

｢随分と長かったですけど、何かありましたか？｣

｢い、いえ！ちょっとお喋りしてて…｣

合流すると、Ra*bitsの皆は既に着替え終わっていた

マネージャーさんは察しが良いから、何かあったことに気づいてるみたいだけど

皆の前では言わないでいてくれるっぽい

｢皆さん、とても喜んでくれていましたね…♪｣

｢そうだな。俺たちのことを少しでもいいなって思ってくれたなら、きっと大成功だ！｣

｢笑顔が見られて楽しかったんだぜ！｣

｢ふふっ…♪｣

仁兎さんも幸せ者だろうな

こんな可愛い人たちがすくすく成長して

…私は、どうだろう

ちゃんと前に進めてるのかな

｢Aさん？｣

｢あっ、ごめんなさい！すぐ行きます！｣

私は今、何をしてるんだろう

ただ目の前の仕事を片付けてるだけで、特に何にもしてない気がする

このままじゃいつか、見放される

｢…｣

何か、もっと大きな…

危険を承知で、大博打を打つべきかもしれない