1076話 ページ26
✩
｢…！｣
着替えようと思って部屋に入ると、私は寒気がした
ここに人がいる気がする
嫌な予感がして、私はすぐに引き返した
｢…！？｣
両側から誰かがこっちに来てる
うっ…ちょっと不気味だけど、ここに隠れるしかないよね
｢まだ帰ってきてないのか？｣
｢ええ、どこに行ったんでしょう…｣
｢いつまでもロッカーに隠れてないで探せ！！｣
｢｢は、はい！｣｣
なんでいっつもこうなるの…泣
私何かした？
私に何か用事？
｢うっ…｣
にしてもこの部屋、ホラー映画の撮影でもしてたのかってぐらい怖い場所だなぁ
なんか埃っぽいし…
｢は…っくしょん！｣
｢今向こうから声がしなかったか？｣
｢｢…｣｣
｢Aさん、どうして隠れてるんですか〜♪｣
埃のバカ！！！←
どうしよう！ここ行き止まりなのに！
私が声を殺して隠れてると、端から端まで探し始めた
｢かくれんぼなんて、有名人でもやっぱりまだお子さまなんですね…♪｣
｢…っ｣
冷や汗が止まらなかった
まるで私のほうが悪いことをしてるみたいな気分になってくる
私は犯罪者か何かかな？
はは…なんでこんな事してるんだろう…
｢…やっと見つけましたよ♪｣
｢ひっ…や、やだ…離してください！｣
｢大人を困らせるなんて悪い子だな〜♪｣
｢っ…！｣
｢おい！まだ撮ってないのに始めるなよ！｣
意味わかんない、ほんとふざけないでよ…！
私はアイドルだから確かに商品かもしれないけどさ
でも、こんな私だって人間扱いされたい…
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作者名：赤月 音 | 作成日時：2021年3月15日 6時
