1068話 ページ18
✩
｢かっこいい彼氏だこと…♪｣
｢あ、あはは…｣
おばちゃんと別れると、凛月はどや顔で私に言ってきた
｢ほら、ナンパされるって言ったでしょ…♪｣
｢あれは違くない！？｣
｢それよりA、よく似合ってる♪｣
｢…！あ、ありが、とう…ございます…｣
｢なんで敬語なの…♪｣
そういえば凛月の水着って何だかんだ初めて見る
写真集では見たことあったけど、あと…
…や、やっぱり何でもない
｢冷たっ！こんなに冷たかったっけ！？｣
｢うわっ、ほんとだ…A寒いよ〜♪｣
｢ひいいぃ、溺れる溺れる！｣
｢あはは、ここ水深20センチなんだけど…♪｣
私は露出が苦手なうえに金槌でもあるんだよね
それはもう嫌なこと祭り
｢絶対手離さないでね！｣
｢ぶっ…あははっ♪ここまだ1.5メートルなのに…♪｣
｢ちびで悪かったな！！｣
金槌なのに足をつけられない恐怖分かる！？
くそう、凛月はまだ全然余裕あるもんね…！
私は恥ずかしい気持ちも忘れて、口に水が入ってこないかだけを必死に考えながら手を繋いだ
｢おぶっ！？わああぁん！！凛月ありがと〜！｣
｢足滑りやすいもんねぇ♪…うわっ！？｣
｢ぶぐっ…！！｣
｢｢…ぷっ｣｣
｢あはは！凛月も転ばないでよ〜♪｣
｢びっくりした…♪｣
エスコートしてくれたと思ったら、凛月まで一緒に転んで二人とも顔から突っ込んでしまった
途中から、気づいたらもう普通に楽しんでいた
｢あの子すごっ！｣
｢クロールの練習する？｣
｢する！｣
恥ずかしかったのは最初だけで、気づいたらいつもみたいに楽しく遊んでいた
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作者名：赤月 音 | 作成日時：2021年3月15日 6時
