491話 ページ41
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「お邪魔しま〜す」
「うわっ!本当に朔間凛月さんだ!妹ならいつもの部屋にいますよ!」
「こらお姉ちゃん!うわっとか言わないの!ごめんなさいねうちの子が…」
「ふふっ、元気なお姉さんですね…♪」
彼はスマホを片手に、階段を上った
そして彼はいつもの部屋を、ベランダではなくドアから入室した
「A〜♪体調どんな感じ〜?」
「うぅ…頭痛い〜…ひつじがおしくらまんじゅうしてて、暑苦しい…」
「楽しそうな夢見てるねぇ。お布団ちゃんと被らなきゃ」
彼女は一歩も動けないのか、真っ暗な外がカーテン全開で見えていた
彼はカーテンを閉めると、彼女に布団を被せた
もちろんスマホを片手に持ちながら
「あ〜つ〜い〜…」
「まだ38.9℃なんだっけ?全然熱下がらないねぇ」
「筋肉痛痛いし、骨痛いし…りっちゃん。お見舞いは嬉しいけど、移ったら大変だよ…」
「でも声は治ってきてる…♪」
「人の話を聞い……あっ!!」
彼女はようやく、彼が生放送をしていることに気がついたらしい
そして自分の声で頭を痛めてしまった
「いったああぁ…!」
「も〜大声なんか出すから」
「りっちゃんのせいでしょ!それ生放送じゃないよね?」
「生放送だよ…♪」
「私パジャマなんだけど!」
怒られているのにも関わらず、彼は嬉しそうに袋からあるものを取り出した
「学校のみんなも心配してたよ〜。だから俺が見せてあげるって約束しちゃった…♪」
「見せてあげるの規模が大きすぎる…」
「Aすっかり有名人だね〜。むぅ、俺だけが独占したかったのに〜」
「お願いだからやめて…りっちゃんファンに殺されちゃう…」
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作者名:赤月 音 | 作成日時:2021年1月31日 6時